タイトル | 哺乳ロボット飼育において子牛の人工乳早期採食を促すための代用乳給与量 |
---|---|
担当機関 | 福岡農総試 |
研究期間 | 1999~2000 |
研究担当者 |
横山学 柿原孝彦 原田美奈子 古賀康弘 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 哺乳ロボットで子牛を飼養する場合、代用乳の給与量を3.2L/日にすると、生後3週目以降には人工乳500g/日を採食できるようになる。 |
キーワード | 哺乳ロボット、子牛、代用乳、人工乳 |
背景・ねらい | フリーストールやルースバーン方式による大規模酪農経営では、哺育に係る労力負担が非常に大きいため、近年、省力的に哺育管理ができる哺乳ロボットが導入されつつある。哺乳ロボットは、代用乳の少量・多回給餌が可能であり、子牛間の採食競合も手伝って発育が良くなるとされているが、子牛の哺乳・採食行動や発育に関する報告は少ない。そこで、哺乳ロボット飼育における代用乳給与量の違いが人工乳の摂取量、発育に及ぼす影響を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 代用乳給与量3.2L区の場合、他の2区に比べて生後3週目(20~22日)以降の人工乳摂取量が急に多くなり、500g/日を超える(図1)。 2. 生後8~36日における1日増体量は10L区が良好であるが有意差は認めれない。また、生後36日目の体側値では、体高に有意差は認められないが、乾物食い込みの目安となる腹囲では3.2L区が4L区より優れ(p<0.05)、胸囲では4L区が他の2区より劣る(p<0.05)(図2、図3、図4、図5)。 3. 哺乳ロボットの代用乳給与設定量を1日10Lに設定しても、代用乳摂取量は8~9L/日である(図1)。また、10L区では泥状便が続くことがある。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 子牛の哺乳ロボット飼養時の参考資料として活用できる。 2. 生後7日間は初乳及び全乳を4L/日給与する。 3. 哺乳ロボットによる代用乳給与は1日24時間を5インターバル(予備インターバル4時間を含む)に分けて行い、代用乳の1回当たりの調製量は0.4L(代用乳50g)である。 4. 哺乳ロボット飼育群に移動して間もない若齢子牛は、日齢の進んだ子牛から代用乳を横取りされる恐れがあるため、代用乳3.2L/日給与の場合には、横取り防止対策を講じる必要がある。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
図表5 | |
カテゴリ | 経営管理 乳牛 ロボット |