タイトル | バークシャー種における窒素・リン排泄量同時低減技術 |
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担当機関 | 鹿児島畜試 |
研究期間 | 2000~2003 |
研究担当者 |
安田 研 岩重秀一 小村喜久男 石原康弘 大平徳雄 福留憲浩 |
発行年度 | 2002 |
要約 | バークシャー種肥育豚に対し、アミノ酸とフィターゼを添加した低蛋白質飼料を給与することにより、排泄物中の窒素が32~37%程度、リンが8~29%程度同時に低減できる。 |
キーワード | バークシャー種、肥育豚、低蛋白質、アミノ酸、フィターゼ、排泄物 |
背景・ねらい | 養豚経営に起因する環境問題が深刻化し、その一方で環境負荷物質の排出基準等の規制は今後さらに強化される傾向にある。このような状況の中、排泄された糞尿を適正に処理するとともに、糞尿量や窒素・リン等の環境負荷物質を低減させることも必要となってきている。 そこで,給与飼料中の蛋白質含量を下げ不足するアミノ酸を添加し、併せてリンの利用性を亢進させる酵素(フィターゼ)を添加することにより、生産性を損なうことなく窒素とリンを同時に低減させる飼養管理技術を開発し環境保全型養豚の確立に資する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 市販飼料及び低蛋白質飼料(表1)と、これにフィターゼを添加した計4種類の飼料をバークシャー種肥育豚に給与して出納試験を実施し(表2)、窒素及びリン低減効果を調査する。 2. 尿の排泄量が低蛋白質飼料区で減少する傾向がみられる(表2)。 3. 窒素排泄量は、市販飼料に比べて、肥育前期で尿中窒素排泄量の44.2%、糞尿中窒素排泄量32.0%が低減できる。同様に肥育後期で51.6%と37.0%が低減できる。(表3)。 4. 糞中リン排泄量も、肥育前期が7.7%、肥育後期が29.0%低減できる(表3)。 5. アミノ酸とフィターゼを添加した低蛋白質飼料を給与することで,糞尿中の窒素・リン排泄量が同時に低減できる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 産肉性,繁殖性,経済性については引き続き調査中。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 経営管理 飼育技術 繁殖性改善 豚 |