タイトル | イタリアンライグラスとトウモロコシ、ローズグラス連作体系での窒素施用量 |
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担当機関 | :熊本農研 |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 |
石橋誠 網田昌信 古閑護博 中畠吉直 石原健 冨森健助 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 飼料作物の連作時における窒素肥料の適正量は、一作あたりイタリアンライグラス・トウモロコシ体系において、2.0-2.6kg/a、イタリアンライグラス・ローズグラス体系においては2.4-2.5kg/a程度であり、この場合土壌に対する窒素負荷が低く安定的な飼料生産が可能である。 |
キーワード | 連作、窒素負荷、窒素施用量、飼料作物 |
背景・ねらい | 飼料作物の連作時において、作物の品質と土壌に対する窒素負荷を考慮する必要がある。本研究においては、窒素負荷低減という観点から、イタリアンライグラス・トウモロコシ体系およびイタリアンライグラス・ローズグラス体系における窒素施用量を明確にすることを目的とする。 ねらいとして、乾物収量を維持し作物体の硝酸態窒素含量を0.2%以下に、ミネラルバランス(等量比)を2.2以下(特に牧草類)に保ちながらN収支は過剰にならないこと。連作における土壌下層部の硝酸態窒素含量の蓄積量を抑えることを目標とする |
成果の内容・特徴 | 1. イタリアンライグラス・トウモロコシ体系において、N収支は窒素施用量に伴って過剰となる傾向を示した(表1)。また、土壌下層部の硝酸態窒素含量も、N収支が過剰となる区で高くなる傾向を示した(図1)。 2. イタリアンライグラス・トウモロコシ体系において、一作の窒素施用量は2.0-2.6kg/a(堆肥施用量トウモロコシ300kg/a、イタリアンライグラス200kg/a)程度が適正である(表1)。 3. イタリアンライグラス・ローズグラス体系においてN収支はマイナスとなる傾向があり、窒素負荷は低い状態にあり(表2)、土壌下層部の硝酸態窒素含量は、一作の窒素施用量が2.5kg/a区までについて差は認められない。 4. イタリアンライグラス・ローズグラス体系において、一作の窒素施用量として2.3-2.5kg/a、また堆肥施用量は150-300kg/aが適正である(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 畑地黒ボク土壌に適用する。 2. 中熟の牛ふん堆肥を用いた場合に適用する。 3. ローズグラスは、若刈りや刈り取り回数が少ないと窒素負荷が大きくなる傾向にある。 4. スラリー施用条件については別途検討する必要がある。 5. 作物の草種により窒素吸収量は異なることに留意する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 イタリアンライグラス 飼料作物 とうもろこし |