タイトル | 葉柄専用サツマイモ苗の大量生産法 |
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担当機関 | 福岡農総試 |
研究期間 | 2000~2001 |
研究担当者 |
林 三徳 月時和隆 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 葉柄専用サツマイモのほふく茎を各節直下で葉も切断し、培養土に挿す(一芽挿し)と、25日前後で定植用の苗が少面積で大量に生産できる。苗養成時には、15℃以上の平均気温条件が必要であり、培養土は水田土及び真砂ともに適し、N成分で200mg/L前後の肥料分を施すと苗の生育は優れる。 |
キーワード | サツマイモ、葉柄、一芽挿し、気温、培養土、肥料 |
背景・ねらい | サツマイモの葉柄(イモヅル)は、根強い需要があり直売所では欠かせない品目で、今後は機能性食品として消費拡大も期待できる。また、栽培にはあまり経費を要せず、中山間地域農業の主な担い手である高齢者や女性でも取り組みが容易な品目である。 ここでは、葉柄専用品種「エレガントサマー」を用いてサツマイモ葉柄の安定・多収生産技術確立の前段として、苗を短期間に少面積で大量に生産できる方法を確立する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 伸長したほふく茎を各節直下で葉も切断し、腋芽を有した切断茎1節を培養土に、節の部分を培養土中に埋めるように挿す(一芽挿し)と、25日前後の短期間に定植用の実用的苗が少面積で大量に生産できる(図1)。 2. 苗養成のための温度条件は、気温では昼温20℃-夜温10℃(平均15℃)以上で、平均気温が22.5℃まで及び地温が25℃までの範囲では、共に高温ほど根部や地上部の生育が優れる(図2、図3、一部データ省略)。 3. 苗養成のための培養土には水田土および真砂ともに適し、培養土にはN成分で200mg/L前後の肥料分を施すと苗の生育は優れる(表1、一部データ省略)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 苗養成に用いる切断茎は、腋芽の伸長が始まった節が苗養成は早い。 2. 苗養成時の管理では、特に多湿と過乾燥に留意する。 3. 葉柄生産のために多肥・多かん水栽培して得たいもは貯蔵が困難なため、種いもは窒素成分量10kg/10a以下の少肥条件下で栽培して確保する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 乾燥 栽培技術 消費拡大 水田 機能性食品 中山間地域 品種 |