タイトル | 線形計画法計算を行う表計算ソフト関数「LP計算」 |
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担当機関 | 鹿児島農試 |
研究期間 | 2001~2002 |
研究担当者 |
大石 亘(中央農業総合研究センター) 茶圓耕一 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 「LP計算」はExcelのユーザー定義関数で、単体表の各セルが更新されるごとに計算を実行し計算結果を表示する。「LP計算」の組み込みによって、同一画面内で計算結果を確認しながら条件を変更して計画を策定するシステムの作成が可能である。 |
キーワード | 線形計画法、Excel |
背景・ねらい | 1. 線形計画法は最適な作目や技術の組み合わせの算出が可能であるが、単体表作成に技術を要する等の理由で、普及現場での利用は少ない。 2. 線形計画法計算機能の「関数」化によって、線形計画法を利用した経営計画策定システム開発と、経営の意思決定場面における線形計画法の利用を促進する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「LP計算」は線形計画法計算を行うExcelのユーザー定義関数であり、Excelで開発する任意の経営計画策定システムに組み込んで利用できる。 2. 「LP計算」は単体表セル及びそれらセルに参照されたセルの数値が更新されるごとにリアルタイムで計算を実行する。 3. 「LP計算」は、Excelワークシート上に単体表を作成し(図1)、マニュアルに従いながら計算プログラムを組み込んで利用する。 4. 単体表の利益係数、制約資源量、技術係数、関係(等号、不等号)のセル範囲を指定する作業は、通常のExcelの関数と同様のダイアログボックスが利用可能であるので、容易に行うことができる。例えば、図1の単体表の場合は図2のように指定する。 5. リアルタイム計算であるので、一画面内で計算結果を確認しながら条件や作目を逐次修正して計画を策定していくシステムの作成が可能である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 鹿児島県では、「LP計算」は普及員や専門技術員と共同で作成した「営農類型試算システム」に組み込まれ、活用されている。 2. Excel 97以上のバージョンで利用可能である。 3. 単体表が大きい場合やパソコンの性能が低い場合には動作が重くなり、入力がスムーズにできない場合がある。参考までに、「営農類型試算システム(プロセス数31、制約式数48)」は、CPUクロック周波数300MHz以上のパソコンなら問題なく動作する。 4. システム開発者が単体表を作成して「LP計算」を組み込んだシステムをユーザーに配布する場合、そのシステムを利用するユーザーは単体表を作成する必要はない。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 経営管理 |