晩播ダイズの密播による無中耕無培土栽培技術

タイトル 晩播ダイズの密播による無中耕無培土栽培技術
担当機関 大分農技セ
研究期間 1999~2003
研究担当者
発行年度 2003
要約 「フクユタカ」、「サチユタカ」、「むらゆたか」を7月下旬~8月上旬に晩播栽培する場合は、m2あたり33粒程度の密播とする。また、播種直後の土壌処理除草剤の処理のみで抑草できる。
キーワード ダイズ、無中耕無培土、播種密度、晩播、フクユタカ、サチユタカ
背景・ねらい ダイズの播種適期である7月上中旬は、梅雨末期の集中豪雨の時期にもあたるため、年によっては播種作業が7月下旬以降に遅れ、生育量不足から低収となる。そこで、晩播においても収量が確保でき、省力化が可能な、密播による無中耕無培土栽培に適応できる播種時期と栽植密度を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「むらゆたか」で無中耕無培土を前提に7月下旬、8月上旬播種とする場合の播種密度は、m2あたり33粒程度(条間60cm×株間10cmまたは条間30cm×株間20cmの2粒播)が適する(図1)。
  2. 無中耕無培土の晩播栽培の適用性は次のようになる。
    1. 「フクユタカ」:成熟期は適期播種の7月上旬播種に比べ、7月下旬播種は3日程度、8月上旬播種は2週間程度遅れるが、収量は同播種期の中耕培土栽培に比べ同程度以上を確保できる(表1)。
    2. 「サチユタカ」:最下着莢高が中耕培土栽培に比べ確保できるが、7月上旬播種では裂皮粒の発生が著しくなるので、「フクユタカ」と同様の播種密度で、7月下旬~8月上旬播種に適用できる(表1)。
    3. 「むらゆたか」:「フクユタカ」と同様、7月下旬~8月上旬播種に適用できる(表2)。
    4. 7月下旬~8月上旬播種の無中耕無培土栽培における収穫時の雑草量は、極めて少なく播種直後の土壌処理除草剤の処理のみで抑草できる(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 播種適期である7月上~中旬に降雨等で播種できなかった場合に活用できる。
  2. 平坦地における成果であり、播種晩限については地域の指針を遵守する。
  3. 7月下旬以降は、雑草が繁茂している場合があるので、十分な耕起により雑草を埋没させ、播種直後の除草剤処理を必ず実施する。
  4. 播種深度は、浅すぎると倒伏する場合があるので、3cm程度とする。
  5. 「フクユタカ」、「むらゆたか」の晩播栽培では成熟期が遅延するので、後作の麦栽培はこれに対応した播種、施肥量で実施する。
図表1 222325-1.jpg
図表2 222325-2.jpg
図表3 222325-3.jpg
図表4 222325-4.jpg
カテゴリ 病害虫 栽培技術 雑草 省力化 除草剤 施肥 大豆 土壌処理 播種

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