熟期の異なる水稲品種の熊本県の高冷地における種子生産体系

タイトル 熟期の異なる水稲品種の熊本県の高冷地における種子生産体系
担当機関 熊本農研
研究期間 2001~2003
研究担当者
発行年度 2003
要約 熊本県の高冷地においては、4月下旬から5月下旬に移植すれば晩生の水稲品種「ユメヒカリ」で良質な種子を生産できる。さらに、「きらり宮崎」(極早生)を5月上旬、「コシヒカリ」(極早生)、「ヒノヒカリ」(中生)、「ユメヒカリ」を5月下旬に移植することで、同一地域での多品種生産が可能である。
キーワード イネ、種子、移植時期、極早生、中生、晩生
背景・ねらい 水稲の種子生産現場では、種子更新率の向上により作付面積が増加しているが、一方で採種農家の高齢化や労力不足が顕著になっている。このため、種子生産は、現在の一地域少数品種生産から多品種生産への移行が望まれているが、異品種の混入を防止するための種子共同乾燥調製施設における清掃作業等により、品種の切り替え時期を1週間以上開ける必要がある。そこで、熊本県の種子生産の一拠点である高冷地において、これまで取り組みのなかった晩生品種「ユメヒカリ」の導入を図るとともに、同地域の種子共同乾燥調製施設で多数品種の種子生産を可能とする移植時期を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「きらり宮崎」は「コシヒカリ」より出穂が1~4日早く、成熟期が同等ないし3~4日早い。5月上旬~6月上旬に移植すれば、収量が安定し、良質種子が生産できる(表1)。
  2. 「コシヒカリ」と「ヒノヒカリ」は、いずれも4月下旬~6月上旬に移植すれば、収量が安定し、良質種子が生産できる(表2、表3)。
  3. 「ユメヒカリ」は「ヒノヒカリ」より出穂が8日程度遅く、成熟期は10~19日遅い。4月下旬~5月下旬に移植すれば、収量が安定し、良質種子が生産できる(表4)。
  4. 以上のことから、移植期を「きらり宮崎」で5月上旬、「コシヒカリ」で5月下旬、「ヒノヒカリ」で5月下旬、「ユメヒカリ」で5月下旬とすれば、成熟期間差をそれぞれ1週間以上確保しながら、収量を確保した良質種子の生産ができる(表5)。
成果の活用面・留意点
  1. 高冷地の水稲種子生産現場における参考資料として活用できる。
図表1 222342-1.jpg
図表2 222342-2.jpg
図表3 222342-3.jpg
図表4 222342-4.jpg
図表5 222342-5.jpg
カテゴリ 乾燥 水稲 品種

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