福岡県におけるギニアグラス新品種「ナツコマキ」の播種期と最適播種量

タイトル 福岡県におけるギニアグラス新品種「ナツコマキ」の播種期と最適播種量
担当機関 福岡農総試
研究期間 2000~2003
研究担当者
発行年度 2003
要約 細茎でロールベール適性が高いギニアグラスの新品種「ナツコマキ」を福岡県で栽培する場合、播種期は5月下旬より7月中旬のほうが適し、播種量1kg/10a程度を散播するとよい。
キーワード 飼料作物、ギニアグラス、ナツコマキ、播種期、適播種量
背景・ねらい 牧草の省力的収穫調製技術であるロールベーラ・ベールラッパ作業体系の普及に伴い、暖地型牧草であるギニアグラスの普及が期待されている。しかし、これまでのギニアグラスの品種は発芽、初期生育が劣るため、夏雑草との競合に弱く、また、太茎であるため収穫・調製作業も困難であった。近年、細茎でロールベール適性が高く、踏圧抵抗性にも強いギニアグラスの新品種「ナツコマキ」が育成され、平成14年にその飼料成分と消化特性を明らかにしている。しかし、福岡県における栽培特性については不明な点が多い。そこで、「ナツコマキ」の栽培特性を明らかにし、福岡県での播種期や最適播種量を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「ナツコマキ」は「ナツカゼ」、「ガットンパニック」に比べ初期生育性が優れており、播種後1ヶ月で草丈が100cm程度に達する(図1)。
  2. 7月播種に比べ、5月播種は1、2番草ともに収穫時の草丈は高くなるものの、茎数及び乾物収量は著しく減少し、雑草割合が大幅に増加する(表1)。
  3. 播種量の増加に伴い、稈径は小さくなり茎数は増加する傾向にあるが、合計乾物収量には播種量の違いによる大きな差は認められない(表2)。このため、7月に播種する場合の播種量は1kg/10a程度で十分である。
  4. 散播と条播を比べると、草丈は条播のほうが高くなるが、稈径は散播のほうが小さくなる傾向がみられる。一方、合計乾物収量には播種法の違いによる差はほとんどなく、7月に播種する場合、条播し中耕除草する効果は認められない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 「ナツコマキ」を利用した作付計画を立てる際の参考として活用できる。
  2. 耐湿性が強くないので圃場は排水に留意する。
図表1 222381-1.jpg
図表2 222381-2.jpg
図表3 222381-3.jpg
カテゴリ 病害虫 雑草 除草 飼料作物 新品種 耐湿性 抵抗性 播種 品種

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