タイトル |
南九州地域におけるパプリカの早熟栽培に適する品種及び播種・定植期 |
担当機関 |
鹿児島農試 |
研究期間 |
2001~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
早熟栽培におけるパプリカの大果系品種は、赤色果が「スペシャル」、黄色果では「フィエスタ」が適する。5月から多収を得る播種期は12月中旬、定植期は2月中旬である。
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キーワード |
パプリカ、早熟栽培、品種、播種期、定植期
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背景・ねらい |
パプリカは、食の洋風化が定着し、今後も消費拡大が期待される有望品目である。現在の供給はそのほとんどを輸入に頼っているが、国内産への要望が高まっている。そこで、本県の中山間地を想定した、低コスト栽培が期待される早熟栽培の適品種及び播種適期を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 商品果収量は、赤色果品種では、「スペシャル」がアール当たり550kg程度で最も多く、黄色果品種では「フィエスタ」が850kg程度で多い(図1)。
- 上品果の割合は、赤色果では「スペシャル」、「スーザン」が高く、中品果を含めると、「スペシャル」が高い。黄色果では、「フィエスタ」が上品果、中品果の割合が高い(図2)。
- 播種期は、12月20日播種が主枝1本当たり12.6果の着果で1月10日播種より2.3果多い。収量は、5月の商品果収量が多く、総収量も多い(図3)。
- パプリカは高温期になると、す入り果等の障害果の発生が多くなることや台風の危険性を考慮すると、本県における収穫期間は、5月~7月の3か月を主体とする(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- この成果は、南九州地域の中山間地域に最も適する。
- 選定した品種は、青枯れ病や疫病等の土壌病害抵抗性を有していないので、土壌消毒を徹底する。
- 育苗は、最低気温摂氏18度程度で行い、定植10日前頃から次第に管理温度を下げて、馴化を図り活着を促進させる。
- 本圃は、一重被覆無加温栽培で、定植から約1か月間は農ビ等でトンネル被覆し、初期生育を促す。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
青枯れ病
育苗
栽培技術
障害果
消費拡大
中山間地域
低コスト栽培
土壌消毒
播種
ピーマン
病害抵抗性
品種
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