タイトル |
水田圃場におけるハウス基礎としてのパイプ付きスパイラル杭の標準仕様 |
担当機関 |
熊本農研セ |
研究期間 |
2002~2003 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
2003 |
要約 |
スパイラル上部にパイプを溶接したパイプ付きスパイラル杭は、長さ、鋼厚、径を増加することで垂直耐力、水平耐力が増加する。熊本県の水田地帯の標準仕様杭として両耐力の基準を確保した杭の中から施工性を考慮して杭全長が最も短いパイプ付きスパイラル杭を選定し、垂直耐力6.9kN、水平耐力3.8kNを確保することができる。
|
キーワード |
ハウス基礎、パイプ付きスパイラル杭、水田地帯
|
背景・ねらい |
低コストハウス(熊本県:2002年成果情報)の基礎は畑土壌において仕様を検討した。軟弱な水田地帯の基礎としてスパイラル上部にパイプを溶接して水平耐力を強化したパイプ付きスパイラル杭について、形状を変えて耐力特性を検討し、水田地帯において垂直耐力6kN、水平耐力3kNの確保と省力施工性等に優れたハウス基礎を選定する。
|
成果の内容・特徴 |
- パイプ付きスパイラル杭でパイプの埋没深さを400mmにした場合、スパイラル長を200~1000mmに長くすると、垂直耐力は1.2kN~13.4kNに増加し、水平耐力は1.9kN~2.6kNに増加する。スパイラル長を400mmと一定にして、パイプ部の埋没深さを200mm~1000mmへ長くすると、垂直耐力は6.8kN~12.8kNに増加し、水平耐力は1.8kN~5.1kNへ増加する(図1,図2)。
- パイプ付きスパイラル杭(パイプ埋没長400mm、スパイラル長600mm)について、スパイラル及びパイプの径をφ50、75、100と大きくすると、垂直及び水平耐力1.5~9.9kN及び1.9~3.2kNに増加する(図3)。
- パイプ付きスパイラル杭(パイプ埋没長400mm、スパイラル長400mm)について、スパイラルの鋼厚を9mm~16㎜に厚くすると垂直及び水平耐力は5.3kN~6.3kN及び2.7kN~4.6kNに増加する(図4)。
- 熊本県水田地帯の標準仕様杭として垂直耐力6kN及び水平耐力3kNを越える杭は7種類あったが、施工の省力性、垂直に埋没する等の施工精度、土壌のせん断を起こさないよう施工行うために全長が短い杭が利用しやすいのでφ75、スパイラル鋼厚16mm、スパイラル長さ400㎜+パイプ埋没400㎜の杭が有望である(表1、図5)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 土壌N値2以上の水田軟弱地盤においての仕様である。
- 杭の施工が困難なレキ等がある場合は取り除いて施工する。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
図表5 |
 |
図表6 |
 |
カテゴリ |
水田
低コスト
|