タイトル |
ラッキョウの側条施肥型植付機 |
担当機関 |
鹿児島県農業試験場 |
研究期間 |
2000~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2004 |
要約 |
開発したラッキョウ植付機は植付と同時に45~100kg/10aの範囲で側条施肥ができ、作業能率は人力植付の2.2倍である。植付精度も直立植え88%、斜め上向き12%、欠株0%と高い。
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キーワード |
植付機、ラッキョウ、側条施肥機、環境保全
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背景・ねらい |
ラッキョウ栽培では植付や収穫・調製作業等に約237h/10aと多くの労力を要しており、規模拡大や産地拡大の大きな障害となっている。このため、植付機や収穫機・調製機等の開発改良による省力・低コストでしかも環境負荷の低減をめざした機械化一貫作業体系の早期確立が切望されている。ここでは、植付機構や側条施肥装置について検討し、環境負荷低減に対応したラッキョウ植付作業の機械化を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 本機はタマネギ用自走式歩行型植付機がベースとなっており、種球載せ台、種球供給部、植付部、覆土部、肥料ホッパーと繰出し部等から構成され、株間・植付深さ・機体傾斜等の調節装置を装備しており、機体寸法は全長203cm、全幅125cm、全高135cm、質量210kgである。肥料の繰出しは植付部用カム軸駆動とし植付同調型施肥機である(図1、表1)。
- 植付姿勢は種球長7cm以上区で、直立88%、斜め上向12%、欠株0%と高精度で、植付深さは改良植付爪利用で安定した深さが確保できる(表2)。
- 施肥は、車速同調型ロール繰出式施肥機を搭載しロール溝1/8繰出しから2/8繰出しへ改良することで繰出量の増加を図り、基準施肥量100kg/10aの20~30%減の繰出量確保と側条施肥が可能である(表2)。
- 作業能率は4.4h/10a(延べ8.8h/10a)で、人力植付作業に比べ2.2倍の能率向上と軽作業化が図られる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 適応作式は畦幅80~100cm、2条植え、条間40cmとする。
- 植付作業時の手放し作業と直進性を確保するために、植付機の車輪が走行する溝をあらかじめ作成する。
- 走行溝の作成は、ロータリに作条爪を取り付け、耕うんと同時作業を行えば能率的である。
- 枕地は旋回のために、約1.0mを確保する。
- 種球の調整は、植付姿勢を安定させるため球長7cm以上にする。球長7cm以下を使用する時は、萌芽処理を行って長さを確保することが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
環境負荷低減
機械化
規模拡大
収穫機
施肥
たまねぎ
低コスト
らっきょう
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