タイトル |
小ネギ残さ堆肥の作成方法と施用技術 |
担当機関 |
大分農林水産研野茶 |
研究期間 |
2003~2004 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2005 |
要約 |
小ネギ残さは、モミガラを添加してべた積みすると、夏期は4週間で堆肥化でき、小ネギ栽培に施用すると慣行堆肥と同等の収量、品質が得られ、化学肥料を3割減肥できる。
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キーワード |
小ネギ、残さ、堆肥、減肥
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背景・ねらい |
小ネギ栽培では出荷量とほぼ同量の残さが生じており、これを地域資源として活用することが今後重要になると考えられる。そこで、小ネギ残さを利用した堆肥の作成方法と栽培への利用効果を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 小ネギ残さのべた積みの方法は、残さ100kg当たりモミガラを30kg混和し、水30リットルを加えて十分湿らせる。べた積みでは残さの切断の有無にかかわらず4週間でアンモニア態窒素が減少し、硝酸態窒素が増加する。また、積み込み床の下を金網にした通気性装置を用いた切断残さの堆肥化は2週間に短縮される(図1、図2)。
- 堆肥の腐熟度判定に用いるコマツナの発芽への影響は、積み方や切断の有無にかかわらず、積み込み8日目以降で発芽障害はない(表1)。
- 小ネギ残さで作った堆肥を200kg/a施用すると、施肥量を3割減肥しても、市販堆肥と化学肥料を併用し標準施肥を行った場合と同等の収量や葉色が得られる。糖度や香りも同等である(表2)。
- 小ネギ堆肥を用いて栽培した跡地土壌は、ECが0.05~0.08で硝酸態窒素がほとんど残らない(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 発酵の品温を確保するため堆積量をできるだけ多くし、低温期の積み込みは品温が確保しにくいので、高温期を経過させてから栽培に用いる。
- 圃場への病害虫の持ち込みを防ぐため、病害虫被害を受けてない残さを用いる。
- 県内で年間約1,000t排出される小ねぎ残さを有機物資源として再利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
肥料
害虫
こまつな
出荷調整
施肥
施用技術
ねぎ
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