タイトル |
短根ゴボウ用掘取機 |
担当機関 |
鹿児島県農総センター |
研究期間 |
2005~2006 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2006 |
要約 |
本機は掘取刃のブレードのみを上下に振動させながら崩土を行うもので、長さ50cm程度までの短根ゴボウの掘取り作業に利用できる。装着できるトラクタは、出力15~23kWである。
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キーワード |
ゴボウ、振動、掘取機、野菜収穫機
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背景・ねらい |
近年長さ50cm以下の短根ゴボウの需要が増加傾向にあり、鹿児島県においても水田転作作物や畑地帯の新規作物として各地で産地化の取組がなされている。しかし、短根ゴボウの栽培様式(2条又は4条植)に適合する小型収穫機については普及が遅れており、早期実用化が求められている。そこで、多くの生産農家が保有している15~23kW(20~30PS)トラクタに装着可能な掘取機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 本機は作業機本体に連結した掘取刃のみを上下に振動させて崩土を行うもので、掘取刃の振幅は刃先で10mm、刃尻で20mm、振動数はPTO軸回転に同調する。機種は全長95cm全幅82cm全高130cm機械重量206kgの2条用と、全長95cm全幅113cm全高130cm機械重量278kgの4条用があり、装着できるトラクタは2条用15~23kW、4条用19~23kWである。なお、本機は掘幅固定方式(50mm程度の調節は可)を採用していることから、対応する栽培様式は図1、図2の通りである。
- 作業能率は1.3~1.4h/10aで、同機で掘取りを行い手作業で抜取り回収を行った全収穫作業時間は延べ13~16h/10aである。また、浮かし後の引抜き抵抗は38~39N、最大所要動力は2条用3.0kW、4条用6.2kW程度である(表1、図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 本機の活用に際しては、畑においては2条又は4条平高畦栽培、水田においては2条平高畦栽培とした方が適応力が高い。
- 栽培様式は2条植の場合畦裾幅60cm以内、播種条間15~20cm、4条植の場合裾幅110cm以内、左右条間15~20cm、中央条間30cmを確保する。
- 枕地はトラクタ全長プラス1.5m程度を要し、トラクタによってはフロントウェイトで前後重量バランスをとる必要がある。
- 長さが50cm以上の長ゴボウには適応できない。
- 本機の価格は2条用50~55万円、4条用70~80万円である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
ごぼう
収穫機
水田
播種
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