タイトル | 長崎県におけるニホンナシ「幸水」、「豊水」の開花期、成熟期および果実肥大の予測 |
---|---|
担当機関 | 長崎果樹試 |
研究期間 | 2002~2006 |
研究担当者 | |
発行年度 | 2006 |
要約 | ニホンナシ「幸水」、「豊水」の満開日は、前年秋以降の時別気温から、成熟日数は満開日と満開後5~39日の平均気温から予測できる。また成熟期の果実体積は幼果期の体積と日別全天日射量から精度良く予測でき、果実体積は果実重に換算できる。 |
キーワード | 幸水、豊水、時別気温、全天日射量、満開期、成熟期、果実体積 |
背景・ねらい | 開花期や成熟期、果実肥大が予測できると、人工受粉や摘果、袋掛けなどの結実管理や収穫、出荷、防除作業等の管理が計画的に実施できるようになる。気象情報(時別気温、全天日射量)を用い、開花期および成熟期を予測する。また気象情報及び果実幼果の体積を用い、成熟期の果実肥大を予測する。 |
成果の内容・特徴 | 1.ニホンナシのDVRモデルと時別気温を用い、開花予測を行うと、推定誤差が「幸水」で1.5日、「豊水」は、1.7日で満開日の予測が精度良くできる(図1)。 2.「幸水」は満開後34日間の平均気温と成熟日数は負の相関が高く、成熟日数は満開後34日間の平均気温×(-3.204)+170.8の式から予測できる。「豊水」は満開後5~39日間の平均気温と成熟日数は負の相関が高く、満開後5~39日間の平均気温×(-1.835)+174.3の式から予測できる(表1)。 3.杉浦のニホンナシ「幸水」の果実肥大予測モデルを参考に、パラメータ、日射量肥大指数及び幼果期体積肥大指数を求め、「幸水」及び「豊水」の果実体積予測式を作成した。「幸水」の成熟期の果実体積は満開後34日間の平均気温、満開33日以降の日別全天日射量と、満開33日後の果実縦径及び横径の実測値から予測できる。「豊水」の成熟期の果実体積は、満開後5~39日間の平均気温と満開後33日以降の日別全天日射量、満開33日後の果実縦径及び横径から予測できる(表2)。また、果実体積は果実重および果実横径と相関が高く、換算できる(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.適度な樹勢の樹における予測方法である。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 病害虫 収量向上 出荷調整 受粉 生育予測 防除 |