生食用大玉トマト加工品の特性

タイトル 生食用大玉トマト加工品の特性
担当機関 熊本県食品加工研究所
研究期間 2003~2005
研究担当者
発行年度 2006
要約 生食用大玉トマトは収穫後着色No0まで追熟を行うことにより、加工原料としての利用が可能で、加工用トマトを原料にした加工品に比べて、糖や酸及びグルタミン酸含量の高い製品が製造できる。
キーワード 生食用大玉トマト、加工原料、糖、酸、グルタミン酸
背景・ねらい 熊本県では、夏秋期には山間高冷地で冬春期には平坦地で周年的に生食用大玉トマトが栽培されているので、選果場では市場に出荷できない規格外トマトも周年的に発生する。この規格外トマトは、「割れ」等の損傷により加工原料として利用できないものはわずかであるが、成熟程度がバラバラで着色程度が不均一であり加工原料として利用しにくい。そこで、この規格外トマトを加工原料として使用するため、トマトの着色程度がトマト加工品の品質におよぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.生食用大玉トマトは適切に追熟して加工することにより、加工用トマト並みの粘度や色調、リコペン含量を有するピューレが製造できる。このようにして製造したピューレは、加工用トマトで製造した市販ピューレに比べて、Brixや酸度、旨味成分のグルタミン酸や機能性成分のγ-アミノ酪酸(GABA)が多い(表1)。
2.生食用大玉トマトで製造した乾燥トマトの温水抽出物は、加工用トマトで製造した輸入品の乾燥トマトにくらべ糖酸が多い。また、生食用大玉トマトで乾燥トマトを製造する場合、着色No2ではクエン酸が過剰でグルタミン酸が少ないことから、着色No0まで追熟を進める必要がある(図1)。
成果の活用面・留意点 1.県内トマト産地において、トマト加工品の製造に取組む加工組織等の普及資料とする。
2.追熟に要する期間は、九州沖縄農業研究成果情報(第21号)に登載。
3.着色Noは、JA熊本経済連作成「とまと着色基準表」による。
4.夏秋トマトの追熟は速いので、過熟にならないよう留意する。
5.夏秋トマトは、ヘタ部の着色が悪いので、トリミングを確実に行う。
6.生食用大玉トマト加工品は、加工用トマト加工品より糖・酸及びグルタミン酸含量が高いので、調理時に留意する必要がある。
図表1 223355-1.jpg
図表2 223355-2.jpg
カテゴリ 加工 乾燥 機能性成分 出荷調整 トマト

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