タイトル |
Excel上で簡易に利用できる搾乳牛向け最小費用飼料設計ツール |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 |
2007~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2007 |
要約 |
本ツールはExcel上で作動し、表示される入力フォームから(1)設計に用いる飼料、(2)目標乳量等の牛群条件や温度等の環境条件、(3)飼料別の給与上限や下限を設定することにより、これら条件を満たす最小費用飼料設計を簡易に行うことができる。
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キーワード |
搾乳牛、飼料設計、飼料費最小化
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背景・ねらい |
乳牛の飼料設計では養分要求量を満たしつつ、飼料費を低減させる飼料の組み合わせの探索が重要であり、数理計画法を用いた最小費用飼料設計は有効な手段の一つである。そこで、数理計画法に関する知識を必要としない、Excel上で簡易に最小費用飼料設計を行うことができる飼料設計ツールを開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 本ツールはMicrosoft社のExcel(2002以降)で作動し、5枚のワークシート(飼料リストシート、初期画面シート、要求量計算シート、ソルバー設定シート、計算結果シート)と4つの入力フォーム(飼料設定フォーム、目標設定フォーム(1)、目標設定フォーム(2)、給与制約設定フォーム)から構成されている。
- ユーザーは初期画面シートから入力フォームを順次呼び出し、
1)飼料設定フォームでの飼料の選択 2)目標設定フォーム(1)での牛群条件等の設定 3)給与制約設定フォームでの飼料別給与上限等の設定 を行えばよく、結果は計算結果シートに出力される(図1)。
- 養分要求量は目標設定フォーム(1)を基に日本飼養標準乳牛(2006年度版)に準じて内部的に計算されるが、目標設定フォーム(2)で養分要求量の修正・追加を行うこともできる(図1)。
- 入力フォームで設定された条件を満たし、かつ最小費用の飼料設計が自動的に行われる。
- 計算結果は各飼料の現物給与量、現物構成割合、乾物構成割合、飼料全体の成分構成、飼料費合計値が計算結果シートへ表示される(図1)。計算結果をオリジナルTMRとして飼料リストシートに登録することもできる。
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成果の活用面・留意点 |
- 生産現場において飼料費を考慮した飼料設計を行うことができる。
- ユーザーは設計に用いる飼料の成分・価格を飼料リストシートに入力する必要がある。
- 本ツールは咀嚼時間や蛋白質の分解性等は配慮していない。利用に際しては日本飼養標準乳牛5章「飼料給与上注意すべき事項」等を参照されたい。
- 入手問い合わせは九州沖縄農業研究センター・イネ発酵TMR研究チームまで。
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図表1 |
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カテゴリ |
飼料設計
乳牛
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