哺乳期の乳用雄子牛への代用乳給与水準と血中IGF-1濃度および増体との関係

タイトル 哺乳期の乳用雄子牛への代用乳給与水準と血中IGF-1濃度および増体との関係
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2006~2007
研究担当者
発行年度 2007
要約 哺乳雄子牛への代用乳給与水準が高水準の場合、低水準と比較して肝臓IGF-1遺伝子発現、循環血中IGF-1濃度、体重、体高、および管囲が高い値になる。
キーワード 代用乳、子牛、肝臓、IGF-1
背景・ねらい 子牛哺育期に骨格の発達を促進し、肉用牛では肥育開始月齢および出荷月齢の早期化、乳用牛では初回種付け月齢および初産月齢の早期化を図ることは、飼養期間短縮によるコスト低減を可能とする。哺乳中の子牛は筋肉や骨の発育が盛んな時期であり、その成長を促進するホルモンであるIGF-1は、この時期に重要な役割を果たすと考えられている。
そこで、代用乳給与水準の違いが哺乳雄子牛の血中IGF-1濃度に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ホルスタイン種雄子牛8頭(3日齢,平均体重44.5kg)を5倍希釈用代用乳のみで育成する場合、粉末で現物として平均0.65kg/日(低水準4頭)の給与に対して、平均1.20kg/日(高水準4頭)で42日齢まで飼養すると、半腱様筋の実重量、肝臓、脾臓、および腎臓の実重量ならびに空体重当たりの重量割合が高い値になる(表1)。
  2. 代用乳給与水準が高水準の場合、低水準と比較して、肝臓IGF-1遺伝子発現は高い値となるが、最長筋および半腱様筋IGF-1遺伝子発現は低い値となる。またIGF-1の分泌に関与する成長ホルモンの受容体であるGHRの遺伝子発現に違いは認められない(図1)。
  3. 血漿中IGF-1濃度は代用乳給与水準が高水準の場合、低水準と比較して高値で推移する(図2)。
  4. 42日齢時の体重、体高、および管囲は代用乳給与水準が高水準の場合、低水準と比較して高い値となる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 人工乳や乾草なども併給する一般的な飼養方法と異なり、代用乳のみを給与した結果であるため、他の試験結果と比較検討する場合、試験設計に留意する必要がある。
  2. 保証成分が粗蛋白質28%以上粗脂肪15%以上の代用乳を用いた結果である。

図表1 223422-1.jpg
図表2 223422-2.jpg
図表3 223422-3.jpg
図表4 223422-4.jpg
カテゴリ 出荷調整 低コスト 肉牛

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