タイトル |
小ネギのネギハモグリバエに対する防虫ネットの最適目合い |
担当機関 |
大分県農林水産研究センター |
研究期間 |
2001~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2007 |
要約 |
ハウスでの小ネギ栽培においては、防虫ネットの目合いが細かくなるにつれ、ネギハモグリバエに対する被害軽減効果は高くなる。しかし、夏場の高温を考慮すると、0.8mm目合いの防虫ネット被覆が最も効果的である。
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キーワード |
ネギハモグリバエ、小ネギ、防虫ネット、被害軽減効果
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背景・ねらい |
大分県では、施設栽培の小ネギは主力品目となっているが、近年ネギハモグリバエによる被害が問題となっている。ハウス内への侵入防止対策として、防虫ネットの利用が考えられるが、ネギハモグリバエに対する防除効果の報告はない。そこで、室内および現地小ネギハウスにおいて、有効な防虫ネットの目合いを検討する。
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成果の内容・特徴 |
- ネギハモグリバエ成虫は、1.0mm目合いの防虫ネットでは87.0%が通過するものの、0.8mm目合いの防虫ネットでの通過率は12.0%と大幅に減少する。さらに、0.4mm目合いの2種類の防虫ネットで成虫は通過できない(図1)。
- 現地小ネギハウスにおいて、0.4mmおよび0.8mm目合いの防虫ネットでは、ネギハモグリバエによる潜孔株数および吸汁痕株数は少ない。1.0mm目合いの防虫ネットでは被害軽減効果は認められるが、その効果は低い(図2)。なお、対無被覆区の被害度は、いずれの目合いの防虫ネットを被覆した場合でも、収量および品質に著しい差はない(データ略)。
- 目合いが細かくなるにつれ気温および湿度が上昇する傾向にあり、特に0.4mm目合いの防虫ネットでは最高気温が顕著に高い。また、0.8mm目合いと1.0mm目合いの防虫ネット間では、温湿度にほとんど差はない(表1)。
- 慣行の薬剤防除を行った条件下で、0.8mm目合いの防虫ネットを併用することにより、被害軽減効果が認められる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 効果の高い薬剤を選定したうえで、慣行の薬剤使用回数より削減が可能か検討する必要がある。
- 特に夏場の高温時に小ネギを播種すると、発芽率が低下することが懸念されるため、遮光資材との併用が望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
施設栽培
ねぎ
播種
防除
薬剤
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