キク寄生性ネグサレセンチュウ3種はPCR-RFLP法で識別できる

タイトル キク寄生性ネグサレセンチュウ3種はPCR-RFLP法で識別できる
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2006~2007
研究担当者
発行年度 2007
要約 キクに寄生するネグサレセンチュウ3種は、PCR法により増幅したrDNA ITS領域のHinf Iの断片パターンを比較することにより識別できる。
キーワード キク、ネグサレセンチュウ、PCR-RFLP法
背景・ねらい 九州地域のキク圃場からは、これまで知られていたキタネグサレセンチュウ(Pratylenchus penetrans)、ニセミナミネグサレセンチュウ(P. pseudocoffeae)に加え、クマモトネグサレセンチュウ(P. kumamotoensis)がキクの新害虫として報告されている(参照:九州沖縄農業研究成果情報第20号、21号)。中でも、クマモトネグサレセンチュウはキクにおける増殖率が高く、九州のキク生産において最も重要な有害線虫である。
これら3種は形態学的手法により識別が可能であるが、煩雑な標本作成と専門知識が必要である上、2種以上が混発している場合には識別がきわめて困難となる。そこで、線虫1頭単位で迅速・簡便に識別が可能なPCR-RFLP法による識別法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. ネグサレセンチュウのrDNAITS(ribosomal DNA Internal transcribed spacer)領域をPCR法で増幅することにより、産物長の長いニセミナミネグサレセンチュウ(約1,000bp)と、産物長の短いキタネグサレセンチュウおよびクマモトネグサレセンチュウ(約800bp)が識別できる(図1、図2)。
  2. 得られたPCR産物を制限酵素Hinf Iで消化した際の断片パターンにより、クマモトネグサレセンチュウ(800,450,340bp)とキタネグサレセンチュウ(380、140、100bp)が識別できる。(図1、図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 生態の異なると考えられるネグサレセンチュウ3種の識別が容易に行えることから、今後これらの生態解明が進めば圃場に発生している線虫種に対応した防除対策が可能となる。

図表1 223505-1.jpg
カテゴリ 病害虫 害虫 きく 防除

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