タイトル |
カンショ新品種候補系統「沖育01-1-7」の茎葉利用 |
担当機関 |
沖縄県農業研究センター |
研究期間 |
2005~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2008 |
要約 |
「沖育01-1-7」は、草型が立型で茎の節間が短いため葉の収量が多く、葉柄が長くえぐみが少ないため食味が比較的良く、茎葉利用が期待できる。
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キーワード |
サツマイモ、茎葉利用、沖育01-1-7、多収
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背景・ねらい |
沖縄県においては夏場の葉野菜の自給率が低いので、夏場でも容易に栽培できる野菜の品目を増やすことが求められている。カンショの茎葉部は夏場の沖縄郷土料理の素材として、ミネラルやビタミン類、抗酸化能など機能性にも優れているため、健康志向に対応した野菜としての利用が期待できる。在来の品種としては「八重山かずら」があり、葉の毛茸がなく食べやすいが、ツルが徒長するタイプで生産性がやや低い。そこで、多収で食味が良い「沖育01-1-7」を育成し、その茎葉利用について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 「沖育01-1-7」は草型が立型で、草勢が強く、分枝数が多く、節間や茎が短く、毛茸が無いため、野菜用として利用しやすく、また茎葉部の食味は、「八重山かずら」や「エンサイ」と同程度の評価である(表1、図1)。
- 部位別では、葉柄の収量が多く、全茎葉に対し5割以上を占めており、「八重山かずら」や「エンサイ」の10倍前後、「すいおう」と比較しても2倍以上ある(表2)。国頭マージ、島尻マージ、ジャーガルのいずれでも「沖育01-1-7」の収量は多く、特に国頭マージにおいて高い収量性を示している(表2)。
- 収穫時期別における収量では、「エンサイ」が10月に著しく低下するのに対し、「沖育01-1-7」の収量は安定している(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培は、エンサイの栽培指針に準じて株間20cm、条間20cmの4条植えの平畦に挿し苗で春植えし、刈り取り後に追肥を行うことで、夏から秋までに3~5回刈り取りできる。
- 収穫遅れや刈り残し等により病虫害が発生しやすい傾向にあるため、定期的に収穫することが望ましい。
- 普及見込み地域は、沖縄本島南部を中心とする茎葉野菜生産地である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
病害虫
エンサイ
かんしょ
機能性
新品種
品種
良食味
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