飼料用米「みつひかり」の飼料成分評価と乳牛への給与法

タイトル 飼料用米「みつひかり」の飼料成分評価と乳牛への給与法
担当機関 宮崎県畜産試験場
研究期間 2007~2007
研究担当者
発行年度 2008
要約 飼料用米「みつひかり」の飼料成分は、日本標準飼料成分表に示されている籾および玄米と比べて、大きな差は見られない。飼料用米はトウモコロシ圧ペンの代替飼料として、乳牛では乾物で7%給与可能である。
背景・ねらい
    近年、輸入飼料の高騰により、新しい自給飼料として飼料用米が注目されている。食用米や飼料イネの子実は、他の穀類と同様の栄養価をもつとの報告がある。しかし、飼料用米を用いた報告は少なく飼料成分や特徴は未解明な部分が多い。 そこで、多収性で耐倒伏性がきわめて強い品種である飼料用米「みつひかり」を用い、飼料成分や飼料特性について検討する。
    また、米を牛に給与する場合は粉砕等の物理的処理をする必要があるとの報告があるが、乳牛に給与した報告は少ない。 そこで、飼料用米の物理的処理の有無が乳生産や乳成分に及ぼす影響を検討するとともに、濃厚飼料の代替飼料として給与した場合の影響について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 飼料用米「みつひかり」の籾および玄米の飼料成分は、日本標準飼料成分表に示されている籾および玄米と比べて、大きな差は見られない(表1)。
  2. 飼料用米の籾および玄米ともに、無処理では難消化成分(OCW、Ob)が高く、物理的処理(粉砕・圧ペン)をすることにより、易消化成分(OCC)が増加する。また、圧ペン処理による易消化成分の増加は、粉砕と比較して低い(表2)。
  3. 飼料用米の玄米をトウモコロシ圧ペンの代替飼料として乾物あたり7%給与すると、無処理では乾物摂取量、乳量に有意差はないが、やや低下する傾向が見られ(表3)、排泄された糞の中に玄米の粒が確認される。一方、粉砕処理では、乾物摂取量、乳量ともに有意差はないが、乾物摂取量がやや増加する傾向にある(表4)。以上の結果から、飼料用米の玄米はトウモロコシ圧ペンの代替飼料として、乳牛では乾物で7%給与可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 無処理の玄米は、難消化成分が多いため、難消化成分を低くするような加工が必要である。
図表1 223575-1.jpg
図表2 223575-2.jpg
図表3 223575-3.jpg
図表4 223575-4.jpg
カテゴリ 加工 飼料用米 多収性 とうもろこし 乳牛 品種

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