タイトル |
促成イチゴ高設栽培におけるクラウン部加温の省エネ効果 |
担当機関 |
(九州沖縄農研 |
研究期間 |
2005~2007 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2008 |
要約 |
イチゴの高設栽培による普通促成作型において、クラウン部加温を行うことにより、ハウス内最低温度4℃管理でも厳寒期の生育が促進され、ハウス内最低温度10℃管理と同等以上の商品果収量が得られるとともに、暖房経費が約6割削減できる。
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キーワード |
イチゴ、高設栽培、クラウン部、局部加温、暖房経費
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背景・ねらい |
近年、原油価格高騰に伴いイチゴ促成栽培における資材費および暖房経費が増加しており、生産経費が削減できる効率的な加温技術の確立が急務となっている。この状況の中、イチゴ促成栽培においてクラウン部加温が厳寒期の草勢維持および果房の生育促進に効果が高いことが明らかとなった。 そこで、異なるハウス内最低温度条件下において、クラウン部加温がイチゴの生育および収量に及ぼす影響を検討し、高設栽培におけるクラウン部加温の省エネ効果を検証する。
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成果の内容・特徴 |
- 電熱線を用いた局部加温では、電熱線をクラウン部に接触させて配置し、温度制御用のセンサーを電熱線とクラウンの両方に接触させて設置する(図1)。
- イチゴの普通促成栽培において、最低温度4℃または7℃のハウスでクラウン部加温を制御温度21℃で11月1日から行うと、ハウス内最低温度10℃でクラウン部加温を行わない場合(以下対照とする)と比較して、「あまおう」「とよのか」ともに草高は12~3月の間は高く、出葉速度は11~1月の間は速くなる(データ略)。
- クラウン部加温によって、ハウス内最低温度を10℃から4℃または7℃に下げても、腋果房の開花日は両品種とも対照と同等かまたは早くなる(表1)。
- ハウス内最低温度4℃または7℃でクラウン部加温を行うと、対照と比較して両品種ともに、果数および商品果収量は同等以上となる(図2)。
- ハウス内最低温度を10℃から低下させてクラウン部加温を行うと、暖房経費の節減が可能となり、その節減効果はハウス内最低温度を7℃にすると約3割、4℃にすると約6割である(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- イチゴ促成栽培において省エネ加温技術として活用できる。
- 電熱線は100V・64m(32m)・500W(250W)を使用した。
- 局部加温装置の導入経費は約35万円、ランニングコストは約33万円/作である。
- クラウン部加温はハウス外の最低気温が5℃以上となる時期を目安に終了する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いちご
コスト
省エネ・低コスト化
品種
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