水稲新品種候補系統「関東166号」の育成

タイトル 水稲新品種候補系統「関東166号」の育成
担当機関 農業研究センター
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約  水稲「関東166号」は、「関東141号」と「コシヒカリ」の交配により育成された、良食味系統である。出穂期はほぼ「日本晴」並の中生の晩に属する。「コシヒカリ」並に良食味で、「日本晴」より多収で縞葉枯病抵抗性をもち、穂いもち抵抗性が強い。
背景・ねらい  大分県では「日本晴」熟期の早生品種として「クジュウ」、「黄金晴」、「農林22号」、愛媛県では「日本晴」が奨励されているが、食味が十分ではなく、これらの品種に替わる良食味、多収・安定品種が求められている。また、関東以西では縞葉枯病の発生が多い地帯があり、本病に抵抗性を持つ、「日本晴」熟期で「コシヒカリ」並の良食味品種が求められている。
成果の内容・特徴
  1. 「関東166号」は、1986年に農業研究センターで、「関東141号」を母親に、「コシヒカリ」を父親にして交配がなされ、その後代から育成された粳系統である。
  2. 出穂期は「日本晴」並かやや晩く、中生の晩に属する。
  3. 成熟期の稈長、穂長、穂数などは「日本晴」にほぼ同じである。「日本晴」並に耐倒伏性が強く、多収である。特に普通植栽培では「日本晴」より多収を示す。
  4. 粒厚がやや厚いが、外観品質は「日本晴」並に良質で、「コシヒカリ」並に良食味である。
  5. 葉いもちには「日本晴」より弱いが、穂いもちには良食味品種としてはこれまでになく強い。縞葉枯病抵抗性をもち、白葉枯病抵抗性、穂発芽性は「日本晴」並の中である。
成果の活用面・留意点
  1. 適応地帯は関東以西の「日本晴」栽培地帯である。
    平成7年度から大分県、愛媛県で奨励品種に採用される見込みである。
  2. 耐倒伏性は「日本晴」並であるが、葉いもち抵抗性は弱いので、多肥栽培は極力控える。
  3. 粒厚が厚いので品質向上のために粒選にはやや大きめのふるいを用いる。
  4. 穂発芽性は中なので適期刈りに努める。
(表1)
図表1 223717-1.gif
カテゴリ 縞葉枯病 新品種 水稲 抵抗性 品種 良食味

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