タイトル |
だいず新品種候補系統「東北113号」の育成 |
担当機関 |
東北農業試験場 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
だいず「東北113号」は,成熟期が中生の早で,白目で粒が大きく,良品質で豆腐加工適性に優れる。主茎長は「ライデン」よりやや短く,分枝数は「ライデン」より少ない。最下着莢位置が高く,倒伏抵抗性は「ライデン」より強く,裂莢性はやや難で機械化適性に優れる。ダイズシストセンチュウ抵抗性は強である。
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背景・ねらい |
秋田県では最近,大豆の連作による小粒大豆の増加から,大豆品種の要望が強くなっている。また,大豆の栽培面積は減少傾向にあるが,今後の作付け拡大には省力化,多収・良質化が重要である。大豆の作業労働時間は,その約5割が刈取り,乾燥,脱穀等に要しており,これを省力化するためにはコンバインの導入が不可欠である。このためコンバイン収穫に必要な耐倒伏性,難裂莢性など機械化適性に優れた良質・多収品種の育成が望まれていた。
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成果の内容・特徴 |
- 昭和58年にダイズシストセンチュウ及びダイズモザイク病に抵抗性で,白目・大粒の良質・多収性を育種目標に,良質で多収品種の「スズユタカ」を母本に,大粒で成熟期が中生の早の「刈交343F7」を花粉親に交配を行い育成した系統である。
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主茎長は「ライデン」よりやや短く,分枝数は「ライデン」より少ない。
- 種皮は黄白,臍色は白目,粒は中の大粒である。
- 成熟期は「ライデン」並で,中生の早である。
- 耐倒伏性は「ライデン」より強く,裂莢性はやや難でコンバイン収穫に適する。
- ダイズシストセンチュウ抵抗性は強で,ダイズモザイク病抵抗性は中である。
- 収量は「ライデン」並に多収性である。
- 良品質で豆腐加工適性に優れる。
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成果の活用面・留意点 |
- 適地は東北中部及び北部地域である。
- ウイルス病多発地ではアブラムシの防除に努め,適正な輪作のもとで栽培する。
(表1)
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図表1 |
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カテゴリ |
病害虫
育種
加工適性
乾燥
機械化
省力化
新品種
大豆
多収性
抵抗性
品種
防除
輪作
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