タイトル |
はとむぎ新品種候補系統「東北2号」の育成 |
担当機関 |
東北農業試験場 |
研究期間 |
1994~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
はとむぎ「東北2号」は熟期は早生で、水田地帯では水稲の収穫と労働競合が少なく、また、低温の影響を受け易い東北北部でも安定した栽培ができる。短稈で粒が大きく、着粒層が狭いことから機械収穫に適する。
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背景・ねらい |
はとむぎは東北地方で栽培が多いが、東北地方の北部では低温の影響を受け易く、生産が不安定であった。また、水田地帯で栽培されることが多いため、水稲の収穫と労働競合をしない品種の育成が望まれていた。このため、良質・多収で早熟な品種育成の要望が強く、併せて栽培管理が容易な機械化適性の高い短稈品種の育成が望まれていた。
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成果の内容・特徴 |
- 「東北2号」は東北地方北部に適する早生・短稈で良質な多収品種の育成を目的に、昭和60年に青森県の在来種「黒石在来」に選抜を加え、平成6年に育成したものである。
- 成熟期における草丈は短に属し、「中里在来」よりかなり短く、「黒石在来」と同程度である。
- 茎数は「中里在来」より多いが「黒石在来」より著しく少ない。
- 稈径は「黒石在来」とほぼ同じで「中里在来」より細い。
- 着粒層は「中里在来」より狭い。
- 百粒重は「中里在来」より重い。
- 成熟期は「中里在来」より約10日早く、早に属し、「黒石在来」とほぼ同じである。
- 穀実の収量は「中里在来」に比べて劣るが「黒石在来」より多い。
- 脱粒性は「中里在来」並の易であり、耐倒伏性は同品種より優る。
- 葉枯病に対する抵抗性は「中里在来」並である。
- 茶の加工適性は他品種と同じであるが、精白した場合の白さは「はとむすめ」よりやや劣る。
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成果の活用面・留意点 |
- 適地は東北地方の中・北部である。
- 短稈であり密植することにより多収が期待できる。
- 他の品種と同様、脱粒しやすいので適期収穫に努める。
(表1)
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図表1 |
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カテゴリ |
加工適性
機械化
栽培技術
新品種
水田
茶
抵抗性
はと麦
品種
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