良食味の水稲新品種候補系統「越南149号」

タイトル 良食味の水稲新品種候補系統「越南149号」
担当機関 福井県農業試験場
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 水稲「越南149号」は「黄金晴」と「ササニシキ」の交配により育成された。「越南149号」は極良食味で穂発芽難の"中生の早"の粳系統である。佐賀県では普通期の「日本晴」に替えて 2,500haの普及を予定しており、同県の良食味米生産が見込まれる。
背景・ねらい 佐賀県では昭和41年に「日本晴」を奨励品種に採用した。「日本晴」は良質で、栽培しやすい特性をもつことから、約 10,692haまで作付けされたが、近年の作期の早進化および良食味志向の市場評価では厳しい状況にあり、漸減している。かわって、良食味品種「ヒノヒカリ」が急激に増加したが、自然災害に対する備えやカントリー等の共同乾燥施設の利用が問題になってきている。一方、「コシヒカリ」は倒伏しやすく、いもち病にも弱いため、作付けは減少傾向にある。このため、熟期が「日本晴」よりやや早く、「コシヒカリ」に匹敵する食味をもつ品種が行政、普及、関係業界および農家から強く要望されている。
成果の内容・特徴
  1. 「越南149号」は中生の強稈・極良食味品種を目標に、昭和55年に福井県農業試験場において、強稈・良質の「黄金晴」を母とし、極良食味の「ササニシキ」を父として交配し、その後代から育成された。
  2. 「越南149号」は福井では「コシヒカリ」より2日程早い熟期の“中生の早"、佐賀県の普通期では「コシヒカリ」よりやや遅く、「日本晴」よりやや早い熟期の“早生"の極良食味系統である。
  3. 佐賀県では普通期の「日本晴」を対象に奨励品種に採用され、普及が見込まれる。「日本晴」に比べて、明らかに食味が良く、穂発芽性も難である。
成果の活用面・留意点
  1. 「越南149号」は北陸・関東以西の平坦地に適する。
  2. 「越南149号」はいもち病にやや弱いので、防除に留意する。
  3. 生育期間中の葉色は「コシヒカリ」に比べてやや淡いので、多肥にならないよう留意する。
  4. 縞葉枯病に罹病性なので、常発地帯の普及は避ける。
  5. 遅刈りは食味を落とす原因になるので、適期刈取りを励行する。
図表1 223846-1.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 乾燥 縞葉枯病 新品種 水稲 品種 防除 良食味

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