タイトル |
ジャガイモそうか病及び疫病の発生に及ぼす雲仙普賢岳降灰の影響 |
担当機関 |
長崎総農林試 |
研究期間 |
1994~1995 |
研究担当者 |
|
発行年度 |
1995 |
要約 |
ジャガイモそうか病の発生は火山灰の混和により増加するが、クロルピクリン剤による防除が可能である.マンゼブ・メタラキシル水和剤の疫病に対する防除効果は降灰条件下でも認められるが、無降灰と比較するとやや劣る.
|
背景・ねらい |
雲仙普賢岳の噴火に伴って生じた火山灰が農業生産に及ぼす影響は極めて大きく、早急な対策が求められている.普賢岳の位置する島原半島はジャガイモの一大産地であるため、ジャガイモそうか病及び疫病の発生並びに薬剤の防除効果に及ぼす降灰の影響を明らかにし、対策技術を確立する.
|
成果の内容・特徴 |
- 堆積した火山灰を圃場に混和すると、土壌pHが上昇し、そうか病の発生が増加する(図1).
- クロピクリン剤の30リットル/10a土壌潅注処理によるそうか病の防除効果は、火山灰を混和した圃場においても認められる(図2).
- 0~120g/㎡/2週の降灰処理は、疫病の進展を助長しない(図3).
- 疫病に対するマンゼブ・メタラキシル水和剤500倍液の散布効果は、降灰により茎葉に火山灰が付着した場合でも認められるが、降灰量の増加に伴い防除効果は低下する(図4).
|
成果の活用面・留意点 |
- 降灰条件下でも従来の薬剤防除効果は認められることから、一般圃場と同様の防除対策が大切である.
- 火山灰の性質は火山の種類や噴火時期によって異なるので、本成果を他の火山灰堆積地域に直接適用することはできない.本試験は平成3~5年に島原市で採集した火山灰を使用した.
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
病害虫
くり
しそ
ばれいしょ
防除
薬剤
|