| タイトル |
感性工学を応用した農業機械の人間工学的評価手法 |
| 担当機関 |
蚕糸・昆虫農業技術研究所 |
| 研究期間 |
1995~1996 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
感性工学を応用した作業快適性の評価手法を確立することをねらってトラクタの計器盤を対象に選んで試験した。適切な形容詞対の選択によって、ユーザが期待する内容を抽出でき、人間工学面からの評価ができることを明らかにした。
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| 背景・ねらい |
近年の生活水準の向上や労働力の質的・量的衰退の中で、必要な労働力を確保するには、今まで以上に作業快適性の向上が必要とされている。快適性は作業者の生理的・心理的・社会心理的要因等を中心とした複雑な情報処理によって構成されているが、それらは物理量として把握しにくい性質もあって、快適性評価の手法は確立されていない。 工業デザイン等で試みられている「感性工学(注1)」の手法を農作業にも適用して評価手法を開発し、快適性向上や敬労化へ結び付ける。
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| 成果の内容・特徴 |
- 感性工学1類の手法として、評価の対象を適切に表現している数多くの形容詞の対を選択した(今回は、トラクタの計器盤について100 対以上から35対に絞り込んだ)。
一方で、評価対象となるものの画像(13機種の計器盤部分の写真/スライド)を準備した。
- 提示された画像について被験者(農業機械士10名)が行ったSD評価(注2)をもとに、因子分析をした。得られた因子の意味付けを行い、第1因子から順に「ハイセンスの因子」、「計器盤のレイアウト因子」、「パワーの因子」、「安全耐久の因子」とした。(表1)
- それぞれの因子に含まれる形容詞対から、ユーザの期待を把握できた。
- 因子分析では提示画像ごとの因子得点も得られ、個別機種の特徴も把握できた(図1)また、その特徴が、因子形成語群のどれに影響を受けているかも抽出できる。
- 上記2~4項の結果を基礎として、ユーザフレンドリィな設計が可能になる。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 以上のように感性工学1類の手法により、ユーザがトラクタの計器盤に期待している内容を分析でき、また、現行機種個々についてもユーザの期待に適っている点、適っていない点が浮き彫りにできることが認められた。このような分析結果に基づいて、感性工学2類の手法によるステップを経て、よりユーザフレンドリィな機械の設計へ進むことができる。
- また、評価対象ごとに、(多くの形容詞対からの絞り込みを経て)適切な形容詞対の選択を行えば、機械に限らず、作業システム等、広い分野での感性工学評価が可能である。
- 因子に含まれる形容詞を物理量に置き換えるためには、人間工学の知識と機械工学の知識が要求される。
注1:人間の感性やイメージを物理的なデザイン要素に翻訳して、感性にあった商品を設計する技術(長町) 注2:計量心理学評価手法のひとつ
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
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