タイトル |
いもち病抵抗性遺伝子Pi-ta2をもつ水稲「ササニシキ」の同質遺伝子系統「東北IL7号」 |
担当機関 |
宮城県古川農業試験場 |
研究期間 |
1977~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
水稲「東北IL7号」は「ササニシキ」にいもち病真性抵抗性遺伝子 Pi-ta2を戻し交配により組み込んだ同質遺伝子系統である。多系品種「ササニシキBL」を構成する他の同質遺伝子系統と混合栽培することにより、いもち病の発生を抑制することができる。
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背景・ねらい |
平成6年に宮城県において奨励品種として採用された、いもち病真性抵抗性に関する多系品種「ササニシキBL」は、いもち病の発生を抑制する多系品種としては構成系統数は現在4系統(「ササニシキBL1号」:Pi-a、Pi-k、「ササニシキBL2号」:Pi-a、Pi-km、「ササニシキBL3号」:Pi-a、Pi-z、「ササニシキBL4号」:Pi-a、Pi-zt)と少ないので、新たに本同質遺伝子系統を「ササニシキBL」の構成系統に追加する。
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成果の内容・特徴 |
- 水稲「ササニシキ」にいもち病真性抵抗性遺伝子Pi-ta2を組み込んだ同質遺伝子系統を育成した。昭和52年に「ササニシキ」を母に、上記の真性抵抗性遺伝子を持つ「曲系737」を父として人工交配し、その後いもち病菌(レース003)の接種により真性抵抗性の有無を確認しながら、「ササニシキ」に6回戻し交配した。昭和62年に「東北IL7号」の地方系統名を付し、地域適応性を検討してきたもので、平成9年でBc6F15になる。
- 「東北IL7号」の特性は、いもち病真性抵抗性以外は「ササニシキ」と同じである。
- 既に普及された「ササニシキBL」を構成する他の同質遺伝子系統との混合栽培により、いもち病の発生を抑制することができ、農薬使用量の軽減が可能である。
- 宮城県で「ササニシキBL」を構成する同質遺伝子系統に追加採用の予定であり、良質・良食味米の低農薬・安定生産が期待される。「ササニシキBL」の普及見込み面積は9,900haである。
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成果の活用面・留意点 |
- いもち病圃場抵抗性は「ササニシキ」と同じ“やや弱”であり、いもち病菌のレースの変化をみながら混合する系統及び割合を決める必要があり、種子は毎年全量更新する。
- 耐冷性は「ササニシキ」と同じ“やや弱”であり、低温時には深水管理により保温に努める。
- 耐倒伏性も「ササニシキ」と同じ“やや弱”なので、多肥栽培は避ける。
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図表1 |
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カテゴリ |
病害虫
いもち病
水稲
抵抗性
抵抗性遺伝子
農薬
品種
水管理
良食味
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