タイトル |
九州地域の水稲栽培田における帰化雑草の分布 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
九州地域の水稲栽培田で、14草種の帰化雑草の分布状況が明らかになった。アメリカセンダングサ、アメリカアゼナは九州全域に、ホソバヒメミソハギ、アメリカミソハギ、キシュウスズメノヒエは九州各県の平坦部を中心に、ショクヨウガヤツリは九州中・南部の早期水稲作地帯に分布する。他の帰化雑草は局所的に分布する。
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背景・ねらい |
近年、九州地域の水田では新たな帰化雑草の侵入が増加している。その中にはショクヨウガヤツリ等の海外での強害雑草も含まれており、その動向には注意を払う必要があるが、発生の現状が十分に把握されていない。このため、九州地域における帰化雑草の水田への侵入・定着状況を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 帰化雑草14草種を対象として主に現地調査で分布を確認した結果、九州地域の水稲栽培田において、帰化雑草13草種の発生が確認された。(図1)
- アメリカセンダングサ、アメリカアゼナは九州全域の多くの地点に分布する。(図1、表1)
- ホソバヒメミソハギ、アメリカミソハギ、キシュウスズメノヒエは九州各県の平坦部を中心とした多くの地点に分布するが、標高の高い地域ほど分布割合が低くなる(図1、表1)
- ショクヨウガヤツリは熊本県、宮崎県、鹿児島県の早期水稲作地帯に分布するが、普通期水稲作地帯には分布しない。(図1、表2)
- タケトアゼナ(アメリカアゼナR型)は全域に、ヒメアメリカアゼナ、ウキアゼナ、ヒレタゴボウ、ナガボノウルシ、コヒメビエ、チクゴスズメノヒエは平坦部に分布するが、分布地点は少ない。なお、アメリカコナギの発生は確認できなかった。(図1)
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成果の活用面・留意点 |
- 帰化雑草の分布に関する基礎資料として活用される。
- 各帰化雑草の分布は1991~96年までに発生を確認した範囲である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
病害虫
ごぼう
雑草
水田
水稲
ひえ
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