農産物の抗酸化能簡易迅速評価法

タイトル 農産物の抗酸化能簡易迅速評価法
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1996~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 リノール酸の自動酸化反応を利用した農産物の抗酸化能評価法を開発した。本法は、自動酸化反応で微量に生じた過酸化脂質を高感度なジエチルチオバルビツール酸法にて検出する。簡易、迅速で、かつ多数の検体の評価ができる。
背景・ねらい 農産物に含まれる抗酸化性物質は、機能性成分として注目されている。しかし、その評価を行うための現行の手法は、煩雑な操作が必要で、判定に日数を要する、あるいは多数の検体処理ができない等の問題がある。このため、簡易、迅速で、かつ多数の検体の処理が可能な抗酸化能評価手法を開発する。
成果の内容・特徴
  1. リノール酸の自動酸化反応を利用した簡便な抗酸化能評価手法を開発した(図1)。ネジキャップ付き遠沈管にリノール酸と試料(両液ともEtOH溶液中)を加え、80℃で60分間加熱した後、蛍光光度計で測定する。試料の抗酸化能は、コントロール(試料無添加)の脂質過酸化度(Ex515-Em555)と比較して評価する。
  2. 本法は、自動酸化反応で微量に生じた過酸化脂質を高感度なジエチルチオバルビツール酸(DETBA)法にて検出する。従来の方法では、脂質過酸化反応を起こすのに3~7日を要していたが、本法では60分間のインキュベートで十分である(図2)。特殊な技術を必要とせず、6時間で150~200検体が処理できる。
  3. 野菜の場合には、図3に準じて試料を調製する。抗酸化能は、ピーマンの場合では緑色系&st;黄色系<赤色系、キャベツの場合では緑色系<紫色系、タマネギの場合には黄色系≦紫色系の順である(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 本法は簡易、迅速、かつ多数の検体が処理できるため、抗酸化能の強い農産物を検索するためのスクリーニング法として利用できる。
  2. 野菜のほか、カンショ、大豆、バレイショ等にも適用できる。
  3. 凍結乾燥品のほか、生鮮物も利用できる。
図表1 224040-1.gif
図表2 224040-2.gif
図表3 224040-3.gif
図表4 224040-4.gif
カテゴリ かんしょ 乾燥 機能性成分 キャベツ 大豆 たまねぎ ばれいしょ ピーマン 評価法

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