イネいもち病菌レース標準菌株の選定

タイトル イネいもち病菌レース標準菌株の選定
担当機関 農業研究センター
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 イネ品種・系統のいもち病真性抵抗性遺伝子型推定や抵抗性の遺伝解析等の高精度化、効率化のため、イネいもち病菌各レース菌株で病原性が安定し、胞子形成量の多い25レース29菌株を選抜した。これら29菌株をいもち病菌標準菌株として設定する。
背景・ねらい イネ育成系統のいもち病真性抗性遺伝子型推定や抵抗性検定等種々な試験の効率化、高精度化を図るため,病原性が安定し分生子形成力にも優れたいもち病菌各レースの標準菌株を選定する。また、これまで用いられてきた清沢の7菌系は、非病原性遺伝子が明らかであるため重要であるが、一部病原性が変化したものがあるため、本来の病原性をもつ菌株を再選抜する。
成果の内容・特徴
  1. 菌株は、・病原性が安定していること、・病原力が強いこと、・胞子形成能が高いこと、・菌叢の変異が少ないこと、及び・菌叢の生育速度が極端に遅くないこと、を基準として選抜した。
  2. 各場所から推薦されたいもち病菌24レース106株を、地域、環境の異なる農研センター、東北農試、北陸農試、九州農試及び愛知農総試で検定し、22レースについて各1菌株の標準菌株を1の基準に基づいて選定した(表1)。
  3. 各場所に保存されていた清沢の7菌系の病原性を検定し、本来の病原性をもった菌株を選抜し標準菌株に含めた(表1、*で表示)。
成果の活用面・留意点
  1. 標準菌株はイネ育成系統のいもち病真性抵抗性遺伝子型推定を初め、レースが明確で病原性や病原力の安定性が求められる抵抗性検定等種々な試験に活用できる。
  2. 高濃度で接種すると病斑型の判定を誤りやすいので、100,000胞子/ml程度の濃度で噴霧接種する。
  3. 菌株0528-2(レース333.1)は判別品種ツユアケに対する病原性を失いやすいので、供試のつど確認する。
  4. 標準菌株の保存は、変異発生が少ない乾燥穀粒やろ紙の形態で行う。
図表1 224243-1.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 乾燥 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性検定 品種

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