自律走行田植機による移植作業

タイトル 自律走行田植機による移植作業
担当機関 農業研究センター
研究期間 1998~1999
研究担当者
発行年度 1998
要約 リアルタイムキネマティックGPSと光ファイバジャイロ式の姿勢計測装置を用いて計測された位置と姿勢のデータをもとに,田植機をコンピュータで自動制御することより,無人作業が可能になる。
背景・ねらい 水稲作において,これまでの経営規模を飛躍的に拡大させる手段として,ひとりで複数台の車両を制御する技術が非常に有効である。このため,ほ場での位置・姿勢情報をもとに,自律走行田植機による移植作業を行う技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 6条植田植機(表1)にリアルタイムキネマティックGPS(以下RTKGPS)と光ファイバジャイロ(FOG)式の姿勢計測装置を搭載する。これらによって位置・姿勢計測を行い,車載コンピュータでステアリング等を操作する(図1)。ほ場は,あらかじめ四隅の緯度,経度を計測しておく。これらのデータをもとに,作業開始位置に田植機をセットし,自動作業開始スイッチをONにすると,作業経路が自動で作成され,植え付け作業を開始する。
  2. 作業時は,作業経路からの偏差と姿勢のずれから操舵角を決定して直進走行する。作業速度は枕地付近の植え始めと終わりは低速で,中間は高速になるように制御される。
  3. 試作田植機はホイールベースが大きいため,枕地を小さくするために前進,バックを繰り返して次作業行程に進入する。植え付け開始,終了位置はRTKGPSからの位置データをもとに決定されるため,一直線に揃う。
  4. 30a区画(100m×30m)ほ場において,車速0.6m/sでロングマット水耕苗の植え付け作業を行った(写真1)。目標作業経路からの最大偏差は±10cm程度であり,次行程への進入精度も±10cm程度である(図2)。作業に要する時間は1往復で7分程度で,1回の旋回に要する時間は60~70秒,作業能率は10aあたり17分程度である。条件のよいほ場では車速1m/sでの作業も可能である。
成果の活用面・留意点
  1. メーカ等における自律走行田植機の開発に有効である。
  2. 現在は矩形ほ場での利用に限られる。
  3. 暴走時等の非常時の対策が必要である。
図表1 224254-1.gif
図表2 224254-2.gif
図表3 224254-3.gif
図表4 224254-4.jpg
カテゴリ 経営管理 GPS 自動制御 水稲

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