タイトル | ネットワーク型作物診断評価システム |
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担当機関 | 農業研究センター |
研究期間 | 1999~1999 |
研究担当者 | |
発行年度 | 1999 |
要約 | 多方向の生育画像や気象データ等の現場情報を自動的に獲得収集すると同時に、農作業記録を保存できる作物診断評価システムを開発した。三次元情報を計測し生育量を推定することもできる。全機能はインターネット・ブラウザから利用できる。 |
背景・ねらい | 作物診断や品質評価を支援するシステムの実用性を考慮すると、圃場での現場データを収集する必要がある。なぜなら、例えば数多く提案されている生育予測モデルを利用して栽培や圃場管理に活用するにしても、その圃場特有の生育パラメータを推定する必要があるからである。本研究では、効率的な作物診断評価のために(1)生育量や気象データなどの現場情報や農作業記録を簡便に収集しデータベース化できる機能、(2)収集したデータを解析し結果をデータベース化する機能、(3)システムをネットワーク上に構築することで、利用者インタフェースをインターネットブラウザに統一すると同時に、インターネット上で提供される判断支援情報と現場収集情報を容易に統合化して意思決定できるようような機能、を持つシステム構築を目的とする。 |
成果の内容・特徴 | (1)気象ロボットとFieldEye(カメラ方向やズーム率をインターネットブラウザから操作できるWeb用遠隔カメラシステム)を組み合わせ、多方向の生育画像ばかりでなく気象データも自動的に蓄積可能で、さらに農作業日誌機能も持ち合わせたシステムを開発した。利用者は、農作業記録や画像などを検索して探し出すことができる(図2、図4、図5、図6)。 (2)インターネットから温室の散水や点灯を遠隔制御することができる。他の機器の操作にも簡単に応用できる。 (3)(1)を応用して2台のデジタルカメラ(図3)から同時に2画像を獲得しデータベース化するシステムを開発した。このシステムを利用して、2枚の画像から三次元情報をインタラクティブな操作で得、結果をさらにデータベース化することができる(図7)。 (4)(3)を応用して、別途測定したメロン重量と3次元情報から予測した体積の間の多項回帰モデルを作成し、自動収集された画像から現生育量を推定する方法がほぼ確立した。 (5)以上のシステムを農家の実際の温室(図1、茨城県関城町)に実装し運用した。 (6)本システムの機能は全てWebブラウザから利用することができる。 |
成果の活用面・留意点 | (1)システムをインターネットに接続すると、遠隔地の専門家の生育診断や各種データベース、判断支援システムを利用した意思決定が、現場で収集した情報と組み合わせながらできる。また、消費者へのリアルタイム生育情報提供システムを持つ産直も可能となる。 (2)推定した生育量と自動計測した気象情報と組み合わせて、圃場の栽培条件に合致した生育モデルのパラメータを推定し、さらにそのモデルを利用して栽培・生産計画等を行うことができるようになる。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
図表5 | |
図表6 | |
図表7 | |
図表8 | |
カテゴリ | 栽培条件 自動計測 生育予測 データベース 圃場管理 メロン ロボット |