タイトル |
非接触による電導度測定法 |
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研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
乙部和紀
菊池佑二
杉山純一
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発行年度 |
1995 |
要約 |
簡便・迅速な成分測定法として広く用いられている電導度測定の効率向上、メンテナンスの簡易化等を目的として、LC-高周波発振回路のコイルを検出器に用
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成果の内容・特徴 |
- 静電容量制御型のLC-高周波発振回路を制作し、発振周波数と発振強度をパ
ソコンからの指令により変えながら発振強度の変化を測定する装置、ならびに検 量線より電導度を推定するソフトウェアを開発した( 図1)。 - 発振強度変化は試料電導度に対して非線形な変化を示し、2個の極値を有す
ることを見出した。また、発振周波数が高くなるに従い、発振強度変化が大きく なるとともに、極小点がわずかずつ高電導度側にシフトすることを明らかにした ( 図2 )。 - 種々の形状の測定用コイルを試作し、試料電導度-発振強度特性曲線の形状
が試料充てん部の寸法に依存することを明らかにした( 図3)。特に、測定精度に影響する極小点の挙動については、試料充てん部の直径 に対して 図4ような関係にあることを明らかにした。以上のことから、測定対象の特性 にあわせて高精度の測定が可能なコイルの製作に必要な知見が得られた。
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成果の活用面・留意点 |
本手法は液体・固体によらず、電導度測定が可能であるとともに、測定可能 な電導度範囲が広い(10-2~200mS/㎝)ことを特徴とする。電導度測定は有機 酸の生成量や電解質含量の簡便なモニタリング法として有効であることから、醸 造や発酵プロセスの管理、あるいは水質管理から高塩分濃度の食品まで、幅広い 対象の計測が可能である。ただし、形状因子が重要なファクタとなることから、 固形物や高粘度の食品への適用に際しては形状・密度等の管理が必要である。
- [その他」
- 研究課題名:短波領域電磁場における電導現象を用いた非接触電導度測定法の
開発 - 予算区分:経常
- 研究期間:平成7年度(平成5年~平成7年)
- 研究担当者:乙部和紀、杉山純一、菊池佑二
- 非接触電導率測定器(特許出願中;特開平7・318600)
- 高周波回路を用いた非接触型電導率検出器に関する基礎的研究(1)(2)
、日本分析化学会第43年会講要集 p.172(1994)、第44年会講要集 p.213(1995)
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
モニタリング
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