タイトル | 耐塩性酵母Pichia farinosaが生産するキラー因子の構造 |
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研究期間 | 1996~1996 |
研究担当者 |
荒田洋治(機能水研究所) 国島直樹 新国佐幸 森川耿右(生物分子工学研究所)土屋文彦 柏木立己 鈴木チセ |
発行年度 | 1996 |
要約 | 耐塩性酵母Pichia farinosaのキラー因子SMKTはpH5以下では安定であるが,中性pHではサブユニットの解離を伴って失活する。円偏光二色性(CD)による2次構造解析により,pHによるサブユニット構造の変化を明らかにした。さらに共同研究により,1.8Åの分解能でSMKTの結晶構造を明らかにした。 |
背景・ねらい | 酵母には蛋白質性のキラー因子を分泌して他の酵母の生育を阻害するキラー現象が知られている。分泌されるキラー因子は非常に多様であり,その構造および作用機作もキラー因子によって全く異なることが近年明らかになってきた。耐塩性酵母Pichia farinosaが生産するキラー因子SMKTは,α,βのサブユニットからなる二量体で,高濃度食塩存在下でより強い活性を示す。SMKTはpH5以下では安定であるが,中性pHではサブユニットが解離し失活する。SMKTのpHによるサブユニット構造の変化を明らかにするため,CDによる二次構造の解析を行った。さらにpH依存性のユニークな構造を明らかにするため,X線による結晶構造解析を行った。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 | [成果の活用面・留意] KP4はRNAプラスミドにコードされており,染色体にコードされるSMKTとは遺伝子の構造も異なるが,同じ形の分子として機能する点で非常に興味深い。KP4との機能の類似性も考慮しつつ,今後はSMKTが認識する分子について解析を行う。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
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