5. 食肉および食肉製品を対象とした簡易な肉種鑑別法

タイトル 5. 食肉および食肉製品を対象とした簡易な肉種鑑別法
担当機関 畜産試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 室谷進
千国幸一
田邉亮一
発行年度 1998
要約  複数のプライマーを使用するマルチプレックスPCRを利用した肉種鑑別法を開発した。この方法はPCR産物を電気泳動し、バンドのサイズを見るだけでウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ニワトリの主要食肉6種を同時に鑑別することができる。
背景・ねらい
 食肉および食肉加工製品に使用されている原材料肉の種類を同定することは、食品の公正な表示を維持する上で必要不可欠である。近年の技術的な進歩に
  より、DNA解析を行い、動物種を特定することはそれほど困難でなくなってきている。しかし、通常の解析に用いられている手法では動物種の特定までに多大の  作業を必要とする。本研究は、通常の分析業務に用いることのできる、簡易で迅速な肉種鑑別法を開発するものである。
成果の内容・特徴
  1. シトクロムb遺伝子の塩基配列を比較し、共通プライマー1種、動物種特異的プライマー6種を設計した。分析にはこれら7種のプライマーを同時に含むPCR溶液を作成し、分析対象となる食肉のDNAをテンプレートとして、マルチプレックスPCRを行う。
     
  2. マルチプレックスPCRの反応産物を電気泳動すると、動物種に応じた長さのフラグメントが分離される。
     
  3. このフラグメントの長さから、テンプレートとなった動物種を同定することができる。
     
  4. 反応溶液を事前に調製しておけば、試料に反応溶液を加え、PCRと電気泳動をするだけで動物種を鑑別することができる。この方法により、ルーチンの分析の簡易化と迅速な判定が可能となる。(図1、図2)
成果の活用面・留意点
 ルーチン分析の手法とするには、原料肉の混合割合、経時変化、添加物の影響等を検討する必要がある。この部分に関しては共同研究を行っている(社)日本食肉加工協会で検討している。
図表1 224499-1.gif
図表2 224499-2.gif
カテゴリ 加工 山羊

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