新規天然油脂エタノールエマルションの作製

タイトル 新規天然油脂エタノールエマルションの作製
担当機関 (独)食品総合研究所
研究期間 1997~2001
研究担当者 許 晴怡
中嶋光敏
発行年度 2001
要約 食品用乳化剤を用い、天然油脂エタノールエマルションを調製する。デカグリセリンオレイン酸モノエステル(MO750)を用いることで、長期間安定な油中エタノール滴型(E/O)エマルションを作製する。乳化剤の界面活性および分散挙動を調べることにより、乳化剤の役割を解明し、E/Oエマルションの安定化機構を提案する。
キーワード 食品用乳化剤、天然油脂エタノールエマルション、安定化機構
背景・ねらい 従来の水・油系エマルションは、有効成分のキャリヤシステムとして幅広い分野で利用されている。しかしながら、多くの機能性成分や薬物は水や油への溶解度が低いため、エマルションに包括することは困難で、利用が限定される。エタノールを利用したエタノール・油エマルションは、このような成分を大量かつ安定に保持することが期待できる。本研究では、食品用乳化剤を用い、天然油脂エタノールエマルションを作製する。
成果の内容・特徴
  1.  天然油脂エタノールエマルションの作製:油相にはひまわり油、大豆油、オリーブ油を使用する。乳化剤には様々な市販の食用乳化剤を使用する。まず乳化剤をエタノールに溶解し油を添加した後、ホモジナイザーによりエマルションを調製する。MO750を用いることで、数μmの液滴径を有し、常温で1年以上安定な油中エタノール滴型(E/O)エマルションが作製される。
  2.  乳化剤の界面活性および分散挙動:MO750は油・エタノール界面の界面張力に対する低下能が小さいものの、E/Oエマルションの安定性に大きく寄与している。MO750はエタノール中で慣性半径約7Åの微小散乱体として存在するが、油中では集合しやすい約90Åの大きな集合体として存在する。
  3.  E/Oエマルションの安定化機構:MO750の集合体が液滴の界面に蓄積し、強固な多層界面膜を形成することによりE/Oエマルションを安定化する。

成果の活用面・留意点 機能性成分を包括したE/Oエマルション作製とその特性に関する研究が望まれる。
図表1 224539-1.gif
図表2 224539-2.gif
カテゴリ オリーブ 機能性成分 大豆 ひまわり

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