マイクロMRIによるゆで麺中の水分分布変化の測定

タイトル マイクロMRIによるゆで麺中の水分分布変化の測定
担当機関 (独)食品総合研究所
研究期間 2001~2002
研究担当者 永田忠博
永澤 明(埼玉大学)
吉田 充
小島登貴子(埼玉県工業技術センター北部研究所)
堀金明美
発行年度 2001
要約 ゆで調理中及びゆで上げ後の麺(うどん)中の水分分布の変化を、小麦粉糊化試料中の水の水素核(プロトン)のスピン-スピン緩和時間と水分含量の相関を利用して、マイクロMRI法により定量的に測定する方法が確立された。
背景・ねらい ゆで麺(うどん)中の水分分布は、テクスチャーに関係し、麺の品質を左右する重要な因子のひとつである。そこでマイクロ磁気共鳴イメージング(MRI)法を用いて、ゆで調理中及びゆで上げ後における麺内の水分分布変化を追跡する方法を確立し、麺のゆで工程の適正化及び品質向上に役立つ情報を収集することを目的に研究を行った。
成果の内容・特徴
  1.  核磁気共鳴法で測定した小麦粉糊化試料中の水の水素核(プロトン)のスピン-スピン緩和時間(T2)と水分含量(水分g/乾物g)との間には正の相関が見られ、この相関を利用してT2から水分含量を推測できることが明らかになった(図1)。
  2.  麺断面の磁気共鳴(MR)画像からは、ゆで工程中の麺内部への水分の浸透、及びゆで上げ後のゆでのびを示す水分の均一化の様子が観察された(図2)。
  3.  麺断面のMR画像データから算出したプロトンのT2分布から、水分含量のプロファイルが得られ、その変化からゆで工程中及びゆで上げ後における麺内の水分分布変化を定量的にとらえることができた(図3)。

成果の活用面・留意点 ゆで麺断面の水分分布の変化をマイクロMRI法により測定する方法が確立され、ゆで工程の適正化や麺の品質評価に役立つ水分分布に関する情報を定量的に200ミクロンレベルの分解能で得ることができるようになった。
図表1 224544-1.gif
図表2 224544-2.gif
カテゴリ 小麦

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