タイトル |
とうもろこしの耐倒伏性に関するヘテローシスの発現 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1991~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
とうもろこしのデント種とフリント種の間のF1組合せには、多収性に加えて耐倒伏性にもヘテローシス効果が発現する。これにより、耐倒伏性のデント種およびフリント種自殖系統を組合せて、耐倒伏性でかつ多収なサイレージ用F1品種を効率的に育成できる。
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背景・ねらい |
アメリカからの導入デント種とわが国の在来フリント種との間のF1組合せでは、生産力に関して強いヘテローシス効果が現れる。一方、フリント種の耐倒伏性は導入デント種に比べて劣っており、デント種・フリント種間で耐倒伏性F1品種を育成することは困難とする考えもあった。しかし、最近フリント種の耐倒伏性の改良が進展し、デント種並の耐倒伏性を備えた自殖系統が育成されつつある。そこで、デント種およびフリント種の耐倒伏性自殖系統間のF1組合せを供試して、耐倒伏性についての遺伝解析を行い、フリント種を利用した耐倒伏性・多収品種育成の可能性を明らかにしようとした。
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成果の内容・特徴 |
- 耐倒伏性が強~極強のデント種およびフリント種自殖系統各5、計10系統とそれらの間のF1を用いて、倒伏個体率と引倒し法評価値についてのダイアレル分析を行った結果、一般組合せ能力にあたるa項に加えて、ヘテローシスにあたるb1~b3項がいずれも有意となった(表1)。
- デント種・フリント種間のF1には、中間親に比較してより強い耐倒伏性を示す組合せが多く、デント種とフリント種の間には、耐倒伏性についてヘテローシス効果が期待できる(図1)。
- デント種・フリント種間のF1組合せは、デント種あるいはフリント種のみのF1組合せと比較して、耐倒伏性と収量性がいずれも優れている(表2)。
- 以上の結果から、耐倒伏性のデント種およびフリント種自殖系統を組合わせることにより、耐倒伏性・多収F1品種を育成できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 耐倒伏性・多収F1品種の育種に有益な情報である。
- 組合せに用いる自殖系統には強~極強レベルの耐倒伏性が求められる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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カテゴリ |
育種
多収性
とうもろこし
品種
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