タイトル |
イタリアンライグラス草地の放牧・採草兼用利用 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1996~1998 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
放牧開始時体重120kgあたり10~13aのイタリアンライグラス草地において育成牛を10月中旬より5~6月まで放牧する際、放牧草地の40%程度を兼用草地とし、3月末から30~40日間禁牧して採草利用すると、536~665kg/10aの乾物収量が得られ、次年度の冬季の補助飼料をまかなうことができる。
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背景・ねらい |
九州の一部の地域では、冬季の間にイタリアンライグラス草地を放牧利用しており、今後より広い地域での利用が期待されている。ところで、出穂期にあたる4月前後のイタリアンライグラス草地の乾物生産は非常に高く、余剰草が生じてしまう。そこで、草地の一部を兼用草地として採草利用し、秋から冬にかけて草量が不足したときの補助飼料とする方法を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 放牧期間はイタリアンライグラスの草高が20cmに達する10月中旬から5~6月までとする。放牧に必要な草地面積は放牧開始時の育成牛の体重120kgあたり10~13aである(表1)。
- イタリアンライグラスは3月末より余剰草が発生するので(図1)、3月末(表2)に放牧地全体の40%程度(表1)の兼用草地を禁牧し30~40日後に採草利用する。この場合の乾物生産量は約600kg/10aである(表2)。
- 兼用草地の放牧利用時と採草利用時の合計乾物生産量は約1400kg/10aであり、放牧専用草地の乾物生産量及び採草地の乾物生産量と同程度の乾物生産量が得られる(表2)。
- 放牧開始時120kg前後の育成牛3~4頭を40a(内兼用草地17.1a)の草地で放牧する場合、冬季の補助飼料として給与したイタリアンライグラス乾草(243~604kg)は、兼用草地から生産される前年度のイタリアンライグラスの乾草(917~1137kg)を与えることでまかなえる(表1、2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 西南暖地の低標高地におけるイタリアンライグラスの栽培適地で適用できる。
- 放牧草地の中に兼用草地を設定するには電気牧柵を用いるとよい。
- イタリアンライグラス草地の造成方法、施肥法および放牧方法については前報「九州農業研究成果情報第10号 p135-136」を参照。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
イタリアンライグラス
施肥
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