タイトル |
とうもろこしのミルクライン降下度におけるフリント系及びデント系品種間の差異 |
担当機関 |
草地試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
村木正則
大同久明
門馬榮秀
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発行年度 |
1997 |
要約 |
ミルクライン降下度によって、とうもろこし黄熟期の登熟程度を簡易に判定できる。ミルクライン降下度が小さいときには、フリント系品種は同じ降下度のデント系品種より登熟が進んでいる。
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背景・ねらい |
サイレージ用とうもろこしの収穫適期は黄熟期で、子実は登熟途中である。とうもろこしは、黄熟期間中に最終子実重の20~30%を蓄積するため、品種比較試験の収量評価や収穫適期の決定には的確な登熟程度の判定が重要である。そこで、とうもろこしの登熟程度を簡便かつ正確に判定する方法を確立しようとした。
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成果の内容・特徴 |
- とうもろこし黄熟期の子実の側面で、黄と白の境界線として特異的に観察できるミルクライン降下度(図1)と、登熟程度を子実重の最終子実重に対する割合として数値化した登熟割合との関係を調査した。ミルクライン降下度の増加に伴い登熟割合も増加し、ミルクライン降下度は登熟程度を表す指標として利用できる(図2)。
- ミルクライン降下度が1、2のとき、フリント系品種(ナスホマレ、那交768)は、デント系品種(P3352、P3358)より登熟割合が高く、同じ降下度ならばフリント系品種のほうが登熟が進んでいる(図2)。
- 従来の雌穂外観から判断した場合との比較によって、フリント系品種の黄熟期はミルクライン降下度が1程度、デント系品種は3程度からで、いずれも登熟割合が80%前後となる時点からである(図2)。
- ミルクライン降下度と収穫物全体の乾物率との関係は、フリント系、デント系品種間で異なり、登熟割合の差と一致している(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 黄熟期のとうもろこし品種の登熟程度を簡単に表すことができ、収穫適期の判定に利用できる。
- ミルクラインの降下度と発熱程度には品種間差があるので、正確な登熟割合の推定を行う場合は品種ごとの調査が必要である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
とうもろこし
なす
品種
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