菌核病抵抗性のアルファルファ中間母本「SR58-9」

タイトル 菌核病抵抗性のアルファルファ中間母本「SR58-9」
担当機関 愛知県農業総合試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 井上正勝
稲波進
加藤満
関 稔
山下和巳
深谷勝正
神戸三智雄
水上優子
杉浦直樹
藤本文弘
法邑勲
廣井清貞
発行年度 2000
要約 アルファルファ「SR58-9」は、菌核病抵抗性が極めて強い系統であり、遺伝性も高い。温暖地向け品種育成において必要な菌核病抵抗性の導入育種母材として利用が期待できる。
背景・ねらい
アルファルファ菌核病は、秋播き地帯で播種年に冬季から早春に発生し、アルファルファ株を枯死させ収量を著しく減少させる重要病害である。わが国暖地・温暖地で安定したアルファルファ栽培を行うために、この菌核病に対するを抵抗性を高めた品種を育成する必要がある。 
成果の内容・特徴
    「SR58-9」は愛知県農業総合試験場において、温暖地における重要病害アルファルファ菌核病抵抗性品種育成を目的に、昭和58年から抵抗性の選抜試験を開始した。集団選抜法(一部母系選抜法)によって9世代の選抜を実施し、選抜個体の集団採種種子を系統とした。
  1. アルファルファ菌核病接種後の生存率が高く、菌核病に対して強い抵抗性を示す(表1)。
  2. 発病後の収量は、罹病性品種ナツワカバ、タチワカバより多収を示す(表1)。
  3. 5世代目から10世代目の間に、その交配後代は両親の平均値と同程度の抵抗性を示すようになり、SR58-9の抵抗性の遺伝性は高い(図2)。
  4. 無接種状態での草丈、夏季草勢はタチワカバと同等かやや劣る(表2)。
  5. 茎径が細く、耐倒伏性はタチワカバより弱い(表2)。
  6. 近交弱勢により収量の低下が認められる(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 暖地、温暖地向けアルファルファ品種育成において、菌核病抵抗性の導入母材として活用できる。
  2. 本系統は集団採種種子であるため、維持保存は種子繁殖によって行う。複合抵抗性品種の育成では、本系統を主母材として戻し交雑等で有用形質を導入することが望ましい。

図表1 225016-1.png
図表2 225016-2.png
図表3 225016-3.png
カテゴリ アルファルファ 育種 抵抗性 抵抗性品種 播種 繁殖性改善 品種

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