健全イネでの常在が明らかになった Pseudomonas huttiensis再分類

タイトル 健全イネでの常在が明らかになった Pseudomonas huttiensis再分類
担当機関 (独)農業環境技術研究所
研究期間 2001~2005
研究担当者 吉田重信
月星隆雄
篠原弘亮
西山幸司
農研機構)
門田育生(現
對馬誠也
発行年度 2001
要約 Pseudomonas huttiensisが,健全イネから高頻度に分離され,はじめて植物体に生息していることが明らかになった。本菌は遺伝子の相同性と細菌学的性質により,1986年に新設されたHerbaspirillum属の細菌と位置づけられる。
背景・ねらい 農業環境中には,様々な微生物が生息し,生態系の維持に重要な役割を果たしていると考えられる。このうち,共生微生物などについては多くの研究があるが,常在微生物についての研究はほとんどない。今回,今まで蒸留水からのみ分離、記載された細菌が健全イネから多数分離された。分離株は,イネ体内で他の微生物の増殖を抑制したので,これらの分類学的な検討を行った。
成果の内容・特徴
  1. P.huttiensisは,イネの下部葉鞘から常に分離され,葉鞘に常在している菌群の一つであることが明らかになった(図1)。
  2. 本菌は,16S rDNAの塩基配列の相同性およびDNAの類似性により,1986年に新設されたHerbaspirillum属であることが判明した(表1)。
  3. 本菌は,既知のHerbaspirillum属細菌とは異なり,その判別の特徴として,窒素固定能(アセチレン還元活性)が陰性の他,5つの細菌学的性質の違いがある(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. イネに常在する細菌として,微生物の分類や生態研究の基礎的な知見となる。微生物インベントリーを通して広く情報として提供する。
  2. 地域や分離部位が異なった場合の本菌の常在性については,未検討である。
図表1 225322-1.JPG
図表2 225322-2.JPG
図表3 225322-3.JPG
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