豚インターロイキン18(IL-18)遺伝子のクローニングとその組換え蛋白質の発現

タイトル 豚インターロイキン18(IL-18)遺伝子のクローニングとその組換え蛋白質の発現
担当機関 家畜衛生試験場
研究期間 1997~2002
研究担当者
発行年度 1998
要約   LPSで刺激した豚肺胞マクロファージのTotal-RNAよりcDNAを作製し,3'RACE法により豚のIL-18の完全長のcDNAをクローニングして,塩基配列を決定した。さらに,大腸菌およびバキュロウィルス発現系で豚IL-18組換え蛋白質を作製した。
要約(英語) The cDNA encoding porcine interleukin-18 (IL-18) was cloned. The total RNA prepared from alveolar macrophages, stimulated with 10 μg/ml lipopolysaccharide (LPS), was converted to cDNA with reverse transcriptase. Rapid amplitication of cDNA ends polymerase chain reaction (3'RACE-PCR) was performed to clone the full length of cDNA of porcine IL-18. The open reading frame (ORF) of the porcine IL-18 cDNA is 579 base pairs (bp) in length and encodes 192 amino acids. The predicted amino acid sequence is 76.7%, 64.7% and 61.6% homologous to the predicted human, murine and rat amino acid sequence, respectively. The recombinant protein of porcine IL-18 was produced by the E. Coli and baculovirus expression systems. Westernblotting analysis of the recombinant protein showed cross reactivity with anti-human IL-18 polyclonal antibodies. ( Lab. of Physiological Active Substances, Department of Biological Product, TEL +81-298-38-7857)
背景・ねらい   インターロイキン18(IL-18)は,IL-12との相乗作用によるIFN-γの発現誘導,ナチュラルキラー細胞活性の増強,Fasリガンドの発現の増強,GM-CSFの発現の誘導等の生物学的活性を有することが報告され,細胞性免疫,アポトーシス等に関与するサイトカインとしてその生理学的役割が注目されている。本研究では,豚における様々な疾患の病態形成におけるIL-18の役割およびその予防・治療への利用の可能性を検討するため,豚IL-18のcDNAのクローニングおよび大腸菌・バキュロウィルス系での組換え蛋白質の作製を試みた。
成果の内容・特徴
  1. LPSで刺激した豚の肺胞マクロファージよりTotal-RNAを抽出し,M13アダプタープライマーを用いて逆転写反応を行いcDNAを合成した。既に報告されていた豚IL-18の5'部分塩基配列(Genbank
    accession No.U68701)を基にセンスプライマーを設計し,M13M4プライマーをアンチセンスプライマーに用いて3'RACE法により完全長の豚IL-18cDNAを得,塩基配列を決定した(Genbank
    accession No.AB010003)。豚IL-18のORFは579bpであり,35アミノ酸残基からなるリーダーシークエンスを含む192アミノ酸で構成されていた。ヒト・マウスおよびラットIL-18塩基配列とのホモロジーはそれぞれ,85.2%,73.9%,71.9%であり,アミノ酸レベルではそれぞれ76.7%,64.7%,61.6%であった。また,その配列内には,Interleukin-1β
    converting enzyme(ICE)の認識するアミノ酸配列が保存されていた。
    (図1・表1)
  2. 豚IL-18組換えタンパク質を作製するため,大腸菌での発現にpQE30(Qiagen),バキュロウィルス系での発現にpVL1392およびpAcGP67B(Pharmingen)の両ベクターを用い,常法により組換えタンパク質を得た。SDS-PAGEによりそれぞれの組換え蛋白の発現が確認された。
    (図2-A)
  3. 抗ヒトIL-18ポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロッティングにより,発現された組換え豚IL-18は,抗ヒトIL-18抗体と交差反応を示すことが明らかとなった。
    (図2-B)
成果の活用面・留意点
      本研究により単離された豚IL-18遺伝子および組換え蛋白質の利用により,豚における本サイトカインの生理学的役割が解明されるとともに,IFN-γの発現誘導活性を利用した,細胞内寄生菌等に対する感染防御への本サイトカインの応用が期待される。
図表1 225657-1.jpg
カテゴリ ICT

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