| タイトル |
家畜ふん尿の地域内流通システムの類型化と成立要因 |
| 担当機関 |
畜産試験場 |
| 研究期間 |
1995~1996 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
家畜ふん尿の地域内流通システムを地域の複合化志向や農家の意向の側面から解析し①畜産農家主導型、②畜産・耕種せめぎあい型、③集落組織主導型、④小集団組織型、⑤農協主事型の5つに類型化した。またその成立要因を明らかにした。
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| 背景・ねらい |
家畜ふん尿の地域内流通システムの構築には、新技術の開発に加えて、地域の複合化志向や農家の意向の役割を明らかにして、地域に適応的な技術の選択や導入に資する必要がある。このために、家畜ふん尿の既存の地域内流通システムを対象に、地域の複合化志向や農家の意向の側面から解析し、類型化するとともにその成立要因を明らかにする。
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| 成果の内容・特徴 |
- 植物社会学的植生調査法を応用した手法で、昭和53~58年度に実施された「地域農業複合化推進試験研究」の37事例を素材に、地域の複合化志向と農家の意向を要因に加えて解析した結果、5つの型に類型化できた(表1)。
- 5つの家畜ふん尿の流通システムの成立要因は以下のようであった(表2)。
要因1 地域内で「耕種部門と畜産部門のバランス」や「家畜ふん尿の需給」が比較的均衡している。地域内流通のために「調整組織が必要である」とする農家の意向がある。 要因1-1 「地域の複合化志向」がある。 要因1-1-1 畜産農家は堆きゅう肥原料の家畜ふん尿等の調達と運搬、稲わらの供給を、耕種農家は堆きゅう肥の散布等や堆肥生産の具体的な調製を「行う」意向がある。 (要因1,1-1,1-1-1は「集落組織主導型」の成立要因) 要因1-2 「地域の複合化志向」がない。 要因1-2-1 地域内の「水田率」が高い。畜産農家は堆肥か作業を含め、堆きゅう肥原料の調達、運搬、堆きゅう肥の運搬等の作業を「行う」意向がある。(要因1,1-2,1-2-1は「畜産農家主導型」の成立要因) 要因1-2-2 地域内の「水田率」が低い。畜産農家、耕種農家ともに、家畜ふん尿の流通に関係する作業に「参加したくない」という意向がある。(要因1,1-2,1-2-2は「畜産・耕種せめぎあい型」の成立要因) 要因2 地域内で、畜産部門あるいは耕種部門の「いずれかの部門に特化」し、「家畜ふん尿の需給」が不均衡である。家畜ふん尿の地域内流通のために「生産組織が必要である」とする農家の意向がある。 要因2-1 「地域の複合化志向」がない。 要因2-1-1 畜産農家は堆きゅう肥原料の調達、運搬、稲わらの供給を、また、耕種農家は堆きゅう肥の散布作業、堆肥生産の具体的な調製を「行う」意向がある。(要因 2,2-2,2-1-1は「小集団組織型」の成立要因) 要因2-1-2 畜産、耕種農家共に家畜ふん尿の流通に関係する作業に「参加したくない」という意向がある。(要因2,2-1,2-1-2は「農協主導型」の成立要因)
- 昭和55年前後に組織化された畜産農家主導型(茨城県七会村、岐阜県大野町)、畜産・耕種せめぎあい型(茨城県旭村、栃木県石橋町)、小集団組織型(群馬県吉岡町)について追跡調査を行った結果、2種兼業農家や離農が増え、畜産農家主導型の1地域が集落組織主導型へ、せめぎあい型の1地域が小集団組織型へ変わっていたが、新たな類型は見られなかった。
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| 成果の活用面・留意点 |
家畜ふん尿の地域内流通システムの構築や作業組織の改善等の考え方として活用できる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
水田
肉牛
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