乳牛への栄養素注入に対するインシュリン分泌応答と暑熱環境の影響

タイトル 乳牛への栄養素注入に対するインシュリン分泌応答と暑熱環境の影響
担当機関 畜産試験場
研究期間 1989~1996
研究担当者
発行年度 1996
要約 常温下での栄養素注入に対するインシュリン分泌応答は,乾乳牛に比べて泌乳牛では小さかった。暑熱曝露下における栄養素注入に対するインシュリン分泌応答のピークは乾乳牛では減少し,泌乳牛では増大した。
背景・ねらい 代謝調節ホルモンの一つであるインシュリンは、乳牛の栄養素の利用と分配の調節に重
要な役割を果たしている。一方、グルコースやアミノ酸、低級脂肪酸(VFA)等の栄養
素が乳牛のインシュリン分泌をどのように調節しているかについては明らかになっていな
い。また、乳牛の生産性に特に深刻な影響を与える暑熱ストレスによって、インシュリン
分泌も変化することが予想されるが、このことに関する報告はない。そこで本研究では乾
乳牛と泌乳牛における、栄養素注入に対するインシュリン分泌応答の違いと、その反応に
及ぼす暑熱曝露の影響を明らかにした。
成果の内容・特徴
  1. 泌乳牛のグルコース、アルギニン、酪酸注入に対するインシュリンの分泌応答の程度は乾乳牛に比べて低かった。泌乳牛のインシュリン分泌抑制の程度は、グルコース注入に
    比べて、アルギニンや酪酸注入において顕著であった。この反応は、泌乳牛では栄養素
    を優先的に乳腺に分配していることを反映したものと思われる。
  2. グルコース注入に対するインシュリン分泌応答は、乾乳牛では暑熱曝露によって有意に減少したが、泌乳牛では一定の傾向は認められなかった。アルギニン注入に対するイン
    シュリン分泌は、泌乳牛では暑熱曝露によってそのピークが増大したが、逆に乾乳牛で
    はこの反応が減少した(図1)。酪酸注入に対するインシュリン分泌も、暑熱環境下において泌乳牛ではピークが増大したが、乾乳牛では有意に減少した(図2) 。
  3. 乳牛は泌乳時に合目的にインシュリン分泌を変化させ、暑熱時においてはストレスに対して泌乳機能を維持するためにインシュリン分泌を変化させることが明らかになった。
成果の活用面・留意点
    インシュリンの変化とともに、暑熱下におけるグルカゴンや成長ホルモンの変化を調べれば、さらに情報が深まる。
図表1 226015-1.jpg
図表2 226015-2.jpg
カテゴリ 乳牛

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