家畜排泄物処理過程からの環境負荷揮散物質測定システム

タイトル 家畜排泄物処理過程からの環境負荷揮散物質測定システム
担当機関 畜産試験場飼養環境部廃棄物資源化研究室
研究期間 1998~2000
研究担当者 羽賀清典
花島 大
黒田和孝
代永道裕
長田 隆
田中康雄
道宗直昭(生研機構)
福本泰之
和木美代子
発行年度 1998
要約 家畜ふん尿処理過程から発生する悪臭や温暖化微量ガス(メタン,亜酸化窒素)等の定量的な測定システムを試作した。容積約13m3(直径3m×高さ2.2m)の耐水透明シート製チャンバーの天井中央部から吸引する方式で排出される各種ガス濃度を評価する事ができる。
背景・ねらい 地球環境問題への関心の高まりから,処理過程で発生する悪臭や温暖化微量ガス(メタン,亜酸化窒素)等の二次的な環境負荷が問題となり,これら環境負荷ガスの定量的な把握が急務となっている。実際のフン尿処理過程からの環境負荷ガス発生量を把握するためには,実規模に近い試験(1m3以上)を行い,発生の変動と環境要因の検討を行う必要がある。
成果の内容・特徴 1.
写真1)。
2.
チャンバー内空気は,インバータ制御による送風機により天井中央部から吸引され,チャンバ一裾部分と床面との隙間(3cm程度)から外気が導入される。導入外気(吸気)と排気との各種ガス濃度を連続的に測定し,換気量(排気量)との積で発生総量を評価した。
3.
欧州各研究機関で作成されている同様のチャンバーは水平方向に通気を行うため,風向風速によって,換気量の変動が大きく,また,通気による推肥化等の進行への影響が避けられない。そのため本装置では空気の流れを実際の推肥化と同様の上方への気流としている。
4.
図1)。
5.
タンの測定量はくり返しによる誤差も極めて小さく(CV0.6,SD12ppb程度),バックグラウンドのメタン濃度(1.8ppm程度)の変動測定が可能である。
6.
図2)。
成果の活用面・留意点 1.
堆肥化処理だけでなく,汚水処理や貯留意からの各種揮散物質の評価が可能である。
2.
本試験では,チャンバーの換気頻度を10回/時としたが,測定対象となる物質の濃度によっては換気を低く設定する必要がある。この場合,自然の通気量を考慮する必要がある。

図表1 226074-1.jpg
図表2 226074-2.gif
図表3 226074-3.gif
カテゴリ くり

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