ニワトリ雌始原生殖細胞の精巣における分化様式

タイトル ニワトリ雌始原生殖細胞の精巣における分化様式
担当機関 畜産試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 鏡味 裕(現
佐野晶子
春海 隆
松原悠子
信州大)
田上貴寛
内藤 充
発行年度 2000
要約 ニワトリの始原生殖細胞を異性レシピエント胚へ移植して生殖細胞キメラニワトリを作成した。雌始原生殖細胞は,精巣内でW染色体を持つ精子(W精子)に分化する。しかし,精巣内における雌始原生殖細胞由来の生殖細胞の分化は、精子完成段階で顕著に抑制されているため、産生されるW精子の数は非常に少ない。
背景・ねらい 鳥類において,性の発現制御を行うことが出来れば,産業的に極めて有用な技術となる。そのための方法の一つとして,異性の生殖細胞を導入した生殖細胞キメラを利用することが有効な手段となる可能性がある。しかしニワトリでは,異性の始原生殖細胞(PGC)由来の配偶子が形成可能であるかなどの基礎的な知見が明らかになっていない。そこで,異性のPGCをレシピエント胚に移植して生殖細胞キメラニワトリを作成し,雄キメラ個体を組織学的に解析することによって,雌PGCの雄個体における分化様式を明らかにした。
成果の内容・特徴 1.
異性PGC導入による生殖細胞キメラは,レシピエント胚盤葉より 明域中心部の細胞塊
(細胞数約700個)を抜き取った後,2日間培養し,レシピエントとは異性のドナー始原生殖細胞
(細胞数約50-200個)を血流中に顕微注入して作成した。
2.
表1),雌由来の生殖細胞は,精子形成過程のある段階で分化が抑制されていると推測された。
3.
図2)。これらのことから,精巣における雌PGC由来生殖細胞は、精子完成段階で分化が抑制されていることが明らかとなった。
成果の活用面・留意点 1.
雌PGC由来精子細胞からW精子への分化を抑制しているメカニズムを明らかにし,W精子の分化を促進させる技術を開発することにより,W精子を利用して後代の性をコントロールする技術が開発できる可能性がある。
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