タイトル | ブタIGF-1受容体遺伝子の構造および多型 |
---|---|
担当機関 | 畜産試験場 |
研究期間 | 1994~1994 |
研究担当者 |
栗崎純一 水町功子 辻 典子 |
発行年度 | 2000 |
要約 | ブタのIGF-1受容体遺伝子の塩基配列を決定した。そのアミノ酸配列はヒトIGF-1受容体遺伝子と同数(1367アミノ酸)で98.1%の相同性を示す。また、品種内、品種間(4品種・12頭)でIGF-1受容体遺伝子には塩基配列の違い(DNA多型)が見られるが、アミノ酸配列は一致している |
背景・ねらい | インシュリン様成長因子(IGF)は受容体を介して、細胞の増殖・分化を制御していると共に、マウスのノックアウト解析などによって、胎児の発育に大きな影響を与える因子であることが判っている。本研究ではブタにおいて、IGF-1受容体遺伝子の構造の報告がないことから、この遺伝子の構造を決定すると共に、胎児の成長能力が遺伝的に異なるヨーロッパ系(ランドレース・大ヨーク・デュロック)品種とアジア系(メイシャン)品種のブタにおける、IGF-1受容体遺伝子の比較を行うことを目的とする。 |
成果の内容・特徴 | 1. ヒトとラットのIGF-1受容体遺伝子を比較し作成したプライマーを用いたPCRによって、ブタのcDNAより約4.2kbの産物が得られた。この産物の塩基配列を決定した結果、1367個のアミノ酸をコードする読み枠が見いだされ、そのアミノ酸配列はヒトと同じアミノ酸数で、98.1%の相同性を示した。更に、ラットのアミノ酸との比較ではアミノ酸数が3個少なく、95.2%の相同性を示した。 2. 図1)。しかし、これらの塩基の多様性は、すべてアミノ酸の置換を伴わない塩基の違いであり、比較した12頭全てのIGF-1受容体は同じアミノ酸配列であることがわかった。 3. 図1の469のTなど)もあったが、メイシャン固有である多型は見いだされなかった。 |
成果の活用面・留意点 | 1. ブタのIGF-1受容体を解析するためのプライマーを供給することができる。 |
カテゴリ | 品種 豚 |